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個人的な経験はオンラインコースになるか?

オンラインコース作成のメリットとは? 専門家でなくても大丈夫

前回のエピソードでは、専門的なブログ、特化型ブログについてお話ししました。雑記ブログではなく、1つのトピックに特化したブログを運営しているのであれば、オンラインコースにした方が良いというアドバイスをしました。

ブログをオンラインコースにするメリット

私はこのような話をあちこちでしているのですが、必ず言われることがあります。たとえば、私があなたに「ブログを書いているのであれば、オンラインコースにした方が良いですよ。必要としている人に届くし、お金も稼げますよ」と言ったとします。あなたはどのように答えるでしょうか?

専門家や資格を気にする必要はない

多くの人は「私は専門家ではないから」「資格を持っているわけではないから無理です」と言うのです。「そうですね、オンラインコースを作ってみます」と言ってくれる人はなかなかいないのです。

日本ではまだ、個人的な体験に関するオンラインコースが出ていません。たとえば就職、結婚、妊娠、出産、子育て、離婚、親の介護、死別、再婚などの人生の節目で悩むことが多くあります。100人いれば100通りの経験があるのです。

これらの経験がオンラインコースになるといいのになと思います。人生経験だけでなく、趣味についてもオンラインコースにできます。手芸好きな人もいますし、手芸にもいろいろな種類があります。私は作業療法士なのですが、作業療法では手先の細かな動きを練習してもらうのに手工芸をよく取り入れています。

男性でも女性でも、手先が器用でも不器用でも、編み物、刺繍、木工、革細工、籐細工、銅板細工、土を練って焼いて釉薬をかけて焼く陶芸など、様々な手工芸を治療として活用しています。手工芸以外にも音楽やスポーツなど、いろいろな趣味がありますよね。これらのやり方はすべてオンラインコースになります。

実体験に基づくユニークなオンラインコースで売れているケース

海外の盆栽オンラインコース

海外で成功しているウェブサイトには、盆栽を扱ったオンラインコースやグッズを販売しているところがあります。これは日本人のサイトではなく、英語圏の人が運営する大規模なサイトです。英語圏の盆栽愛好家たちが、盆栽の育て方やケア方法、おすすめのグッズなどを教えるオンラインコースを販売したり、必要なグッズを販売したりしています。

靴作りオンラインコース 

他にも、私が興味を持ったのは「靴作り」のオンラインコースです。かつてはTeachableというプラットフォームで運営されていたので、そこで存在を知りました。オリジナルの靴を作るためのオンラインコースなのです。

現在はTeachableから別のプラットフォームに移行し、さらに発展させています。オンラインコースだけでなく、靴作りに必要な材料をキット化してパッケージ販売するなど、事業を拡大しているようです。これらのコースを提供している人たちは、必ずしも専門家ではありません。趣味としてその分野を深く愛している人たちなのです。

趣味を活かしたユニークなオンラインコースの存在

自分なりのやり方を「私のやり方はこうですよ」とオンラインコースにしているんですよね。日本だけを見ていると、まだ動画講座などが少ないのでイメージしづらいかもしれません。たとえば、離婚にもいろいろな手続きやパターンがあります。

それをどのように乗り越え、解決したかという情報は、まさにその渦中にいる人にとって切実に欲しい情報だと思います。ブログのように一方通行で情報を受け取るだけでは、質問することができません。

オンラインコースやコミュニティにすれば、コース提供者に「この部分はどうしましたか」「弁護士費用はどのように工面しましたか」など、様々なことを質問できるのです。

オンラインコースにコミュニティを創ることで参加者間の相互支援が可能に

離婚体験を活かした継母オンラインコース

専門家でなくてもオンラインコースを提供できる衝撃的な事例がありました。非常に直接的なタイトルのサイトで、「私は継母です」という、直訳するとそのようなタイトルでした。要するに、ステップファミリーがどのように関係性を構築していくかというトピックを扱ったオンラインコースを提供していたのです。

再婚同士で、お互いに前のパートナーとの子どもがいる場合、今のパートナーの子どもにとって私は継母であり、生みの親ではありません。そのような状況で、再婚相手の子どもとどのように関係性を築きながら育てていくか。これは非常にセンシティブな話題ですが、ステップファミリーで継母になった人にとっては、他の人がどのように対処しているのかが気になるトピックだと思います。

同じ境遇の人々が相談し合えるコミュニティの重要性

最初はオンラインコースのみの提供でしたが、後にコミュニティの運営も始め、同じ境遇の人たちが集まって相談し合う場をサブスクリプションで提供するようになりました。もちろん、継母には専門家もいませんし、資格もありません。それでも、十分に人々に価値を提供し、お金も稼ぐことができているのです。

子育ても多様です。月齢や年齢によって悩みが異なります。赤ちゃんの頃の悩みと、ティーンエイジャーの反抗期の対処法は違います。子どもに特性があったり、医療的ケアが必要な場合もあります。いろいろなパターンの子育てがあるのです。

両親揃っている子育て、ワンオペの子育て、シングルファーザーやシングルマザーの子育て、ワーキングマザーの子育てなど、バリエーションが豊富です。同じ境遇の人への共感や需要は非常に強いのです。

あなたが「ブログには書いてもいいかな」と思うような経験があるなら、同じ問題に直面している人にとっては、お金を払ってでも学びたい、知りたい情報なのです。先ほども言ったように、リアルなアドバイスが欲しい状況はたくさんあります。

ブログやYouTubeを見て「そうなのか」で解決することもあるかもしれません。しかし実際に経験した人から「わかるわかる、そこは辛いけどこうするんだよ」というような体温のあるアドバイスをもらう方が、解決につながりやすいのです。

提供者一人ではカバーしきれない情報をコミュニティで補完

ステップファミリーの例で話したように、オンラインコースを提供するだけでなく、サポートコミュニティを作ることが非常に効果的な場合が多いです。同じような状況の人々がオンラインコースを購入して集まるので、様々な経験を共有し合えます。経験の共有だけでなく、同じ立場の人たちは自分以外の類似した事例も知っているので「私はあなたと同じではないけど、同じような人はこのように対処していたよ」といったことをシェアしてもらえるんですね。

コミュニティ内でサポートネットワークができるのです。あなたが専門家で、全てを面倒見なければならないわけではありません。コミュニティを構築すれば、お互いに支え合い、情報を共有し合うことで、コース提供者自身がカバーしきれない内容も補完してもらえるのです。

初めてのオンラインコース販売で抱いた不安とそれを乗り越えた方法  

専門家でない自分に価値はあるのか?

「専門家でなければいけないのではないか」という点については、就職、ワーキングマザー、結婚、出産などには多様なニーズや興味があります。専門家が資格を持っていたとしても、幅広い人々の様々なニーズに応えられるかというと、必ずしもそうじゃないんですよね。理屈や原理原則はわかっていても、それだけの経験があるとは限らないのです。

たとえば私は作業療法士ですが、実際に自分が脳卒中で半身不随になった経験はありませんし、家族が半身不随になってそれを家庭で支えた経験もありません。理屈や理論は知っていても、実際の経験がないことは往々にしてあるのです。

実際に経験した人は、どのようにして乗り越えたのか、どんな気持ちになったときにどう対処したのか、現実的にその問題に直面したときにどのタイミングで何をしたのかという具体的な事例を数多く持っています。

資格の有無や専門家かどうかにとらわれる必要は全くないのです。あなたは「確かにそう言われてみれば、私の子育ての経験は必要な人に届けられるかもしれない」と思ったかもしれません。でも、特に子育ての専門家として認知されたいわけではなく、他にも好きな趣味があるとします。たとえば語学に関心があり、フランス語を学びたいと情熱を持っているのなら、子育ての専門家として認知されるのは困るかもしれません。オンラインコースの場合は、分ければ良いのです。フランス語はフランス語のコース、初学者向けのコースを出す。子育ては子育てのコースを出す。他の趣味は他の趣味で出すというように、分けて提供できるので何も問題はありません。

個人的な経験は本当に熱量が高いんですよね。今はChatGPTのような便利なものがあります。ChatGPTに聞けば、それらしいことをたくさん言ってくれます。しかしそれが心の支えになるかとか、頑張ろうと思えるかというと、私はそうは思えないのです。

そこには、経験した人ならではの言葉遣いや熱量、人の体温のようなものが乗っていないと、「そうだよね」とは思えませんし、「私も頑張ろう」とも思えないのです。そういう意味で、専門家ではないから、資格を持っていないからオンラインコースで提供するのは何か言われるのではないかと心配になるのだと思います。

最初の教材販売での不安

私自身、初めて有料で販売したデジタルコンテンツは、外注化の手順でした。ただそれだけのことなのです。「外注化して何とかブログを回すことができました」ということをメルマガに書いたのがきっかけでした。同じようにブログを運営している人が多く、ブログでお金を稼ぎたいけれどなかなか記事が書けない、時間がないという人が多かったのです。「琴子さん、外注化の方法を教材にして出してくれない?お金を払って買うから」と言われたのです。(売るとも何とも言ってないんですよ。)めちゃくちゃ苦労して、外注化するしかないから外注化してブログを回して何とかうまくいったようなことをメルマガに書いただけなのに、複数の読者から「お金を出すから、その教材にまとめて」とリクエストを受けたんですね。
「そんなので良いなら出すけど」と言って作り始めました。作り始めたものの、私の中でも「お金をもらって良いのかな」「こんなことは調べれば誰でもわかるのにな」という気持ちがあり、すごく葛藤したのです。

読者の支えで乗り越えられた壁

本当にビクビクしながら「本当にお金をもらって良いの?」と何度もメルマガで書きながら、応援してもらいました。「外注化で教材にしづらい部分があったら、こういう情報があるから」と言って、お金を出すと言ってくれる人から情報をもらいながら作るという、すごく変な形だったのですが「これも参考になるかもしれないから使って」と言ってもらいました。それだけ応援してもらっても、「お金をもらってこんなもの売って良いのだろうか」と思いながら作り、思いながら売りました。

外注化にも専門家はいませんし、資格もありません。ただ私の外注化の経験を手順にまとめてパッケージにして出しただけなのです。でも、すごく喜んでもらえました。「これで外注化できる」と言ってもらえましたし、思っていた以上にお求めいただいて、売り上げを上げることができました。

おそらくあの経験がなければ、私は今これをやっていないと思います。でも、すごく怖かったのです。自分の作ったものがそれだけ応援してもらって作っているのに、その期待に応えられなかったらどうしよう、がっかりさせるのではないか、お金を返せと言われるのではないかと、いろいろ心配しました。

まとめ

もしあなたがオンラインコースやデジタルコンテンツを作って販売したことがないのなら、専門家ではないからできない、資格がないからできないと思う気持ちはよくわかります。おそらく誰もがその道を通ると思います。

でも、一度やってみてほしいのです。あなたがしてきた経験、その渦中にいるときに誰かの情報が欲しいと思ったはずです。誰かに相談したいと思ったはずです。同じ境遇の人が必ず世界のどこかに、日本のどこかにいるのです。いろいろな言い訳をしたくなる気持ちはわかりますが、その情報を多くの人にシェアしてほしい、そしてあなたにその対価を得てほしいと思います。

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