見栄えの良いPDFを作成する上で、どんな種類の書体を、どのサイズで使うのか、色をつける、太くする、などの文字装飾はどうするのか、は、非常に重要なポイントになります。
書体やフォントサイズについては先に述べましたので、このレクチャーでは文字装飾についてのみ触れます。
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文字装飾の悪い例を見てみよう
特に、強調させたいフレーズをどう装飾するか?は、読みやすさに直結すると同時に、文書から受けるイメージも決めてしまいます。
例を挙げてみましょう。
いかがですか? どこが重要かがわかるでしょうか?
上記のように無秩序に装飾すると、どこが大事なポイントなのかがまったく分からなくなってしまいます。目がチカチカして非常に読みづらくもなりますね。これでは伝えたいことが伝わらなくなり、本末転倒です。
美しい文書は、過度な装飾を避け、文字装飾に一貫したルールを持っているものです。
また、差し色にもルールを設け、決して無駄な色は使いません。本当に重要なポイントだけに絞って装飾しましょう。
一般的に使用する文字装飾は、
- 最重要ポイント:黄色いマーカー(あるいは、プラス、赤い文字)
- 2番目に重要なポイント:赤い文字
- 3番目に重要なポイント:黒の太い文字
- webサイトへのリンク:青い文字(+アンダーライン)
このように、ごくわずかです。また、使用頻度も決して乱発はせず、ここぞというときにだけ使いましょう。
webサイトへのハイパーリンクは青い文字
また、webサイトへのリンクを示す青い文字は必ず青で統一してください。
- リンクでない箇所に青い下線を使わない(紛らわしい)
- リンクが貼ってあるのに青ではない色を使う(リンクだと気づかない)
など、読者の混乱を招かないように注意しましょう。
過度な装飾は印刷の妨げになる
表紙もそうですが、各ページのヘッダーやフッターに、色のついたイメージ画像などを装飾してしまうと、印刷時に余計なインクを消費させてしまいます。
華やかな画像をあしらったPDFは、とてもきれいで好印象ですが、全ページ、ヘッダーやフッターなどに過度な装飾があると、印刷して読もうとしている読者さんには迷惑です。
印刷される可能性のあるPDFは、華やかな装飾は表紙だけにとどめ、コンテンツ部分は白紙(装飾なし)がおすすめです。そうしておくと、印刷時に2ページ目以降から印刷すればインクの無駄遣いを避けることができるからです。
まとめ:できるだけ文字装飾をせずにメリハリをつけよう
ご覧いただいたように文字装飾は使い方が難しいです。あとで述べるレイアウトや余白の工夫でできるだけ装飾せずに読みやすいPDFにしていきましょう。