この記事では、2026年7月に開催したチャレンジ企画の最終日のおわりに、参加された方へお話ししたメッセージを書き起こしたものを掲載します。
はじめに:私がお伝えしたいこと
皆さんのそれぞれいろんな思いや目標をお聴きしました。それぞれの講座が世に出ていくのを私もとても楽しみにしております。
チャレンジ最終日の今日、私からどうしてもお伝えしたいことがありまして、AIに手伝ってもらいながらスライドを用意しました。(日付がなぜか7月14日とか書かれてしまいましたが……!)
タイトルの通り、今回は「コンテンツビジネス、作業療法士の視点から伝える新しいキャリア」についてお話しします。
具体的にお伝えしたいことは以下の4つです。
- 収益モデルの現実と戦略
- 無形商材の強み
- 人生を諦めない選択肢
- 社会的役割とお金の循環
残りの時間で、私がずっと大切にしてきた思いを突っ走ってお話しさせていただきます。
コンテンツビジネスの収益モデルと現実的な戦略
これまでの講座の中で「月収いくらを目標にするか」を考えていただきました。
例えば、月収50万円を目標とし、そのうちの50%(毎月25万円)を動画講座で売り上げようとする場合。あるいは、対面セッション40万円と動画講座10万円を売り上げようとする場合。「1ヶ月だけ単発で売り上げればいい」ということであれば、それほど難しくなく達成できます。
私自身の初めての有料教材は、お話しした通りバタバタで半泣きになりながら作ったものでしたが、他の商品との抱き合わせで買っていただいた方が一番多く、価格帯としては3万円から3万5000円ぐらいでした。それを20数名の方にお求めいただいたので、掛け算していただくと、単月でそこそこ売り上がるということは分かっていただけると思います。
コンテンツビジネスは、作り手にとって本当に都合のいいビジネスです。セッションのように時間を決めて働く縛りがないので、作りたい時、作れる時に作って、売上を上げたい時にオファーをすることができます。
普通にお給料をもらっていく中で「今月だけ60万、90万欲しいです」と言っても難しいですが、コンテンツビジネスの場合はそれが成り立ちます。
ただし、それを12ヶ月、毎月売り上げ続けるというのは難しいという現実があります。
極端な話ですが、「1講座150万円」というプライスを出してくださった方がいらっしゃいました。150万円の12ヶ月分で、年間1,800万円になります。毎月150万円、それも動画講座でコンスタントに売り上げを立てるとなると非常に難易度が高くなります。どんなにリスト(顧客名簿)を持っている人であっても、「この人、毎月高額なものを売ってくるな」と思われてしまいます。
ですが、「100万円の講座を年に1回、あるいは半年に1回プロモーションして、トータル18人に販売すればいい」となると、随分話が変わってくると思いませんか?
半年に1回、9人ずつ募集するという方法もありますし、長期的にやっていくものなら、2回目以降はディスカウントして継続していただくというやり方をしている高額塾もあります。そう考えると、「意外といけるんじゃない?」という数字になってきますよね。これがコンテンツビジネスならではの売り方です。
100万円に見合う講座の組み立ては、これからサービスを作っていかれる中で必ずできるようになっていきます。決して不可能ではないということを、ご自身に言い聞かせてほしいと思います。
提供方法やコンテンツ形式、提供期間によって、単価は柔軟に調整することができます。逆に、1万円のものを1,800人に売るというのはものすごい労力がかかりますし、疲弊してしまうと思います。
また、1人でやるのかチームでやるかによっても準備の負担は変わります。チームでやれば楽かというと決してそうでもなく、「プロダクトローンチ」という大きなプロモーションをチームでライブ配信などで実施する場合、「ローンチダイエット」になるとか。2〜3ヶ月かけてプロモーションをやったら、体重が3kgから5kg落ちるほどしんどいそうです。
私は基本的に一人でやることが好きで、自分の好きなタイミングでコンテンツを作り、好きなタイミングで売る、準備も自分でやる。これこそがコンテンツビジネスの自由だと思っています。もちろん、チームでやるのが向いている人もいます。ただ、チームでやると収益配分などの問題も出てきますので、どちらのやり方も試しながら進めていくうちに自分の好みや方向性が決まっていくと思います。
ちなみに、私が昨年参加した半年間で65万円の高単価講座のお話をします。「どんな人が来るんだろう。すでにビジネスが回っていてイメージチェンジしたい人が来るのかな」と思っていたら、全然違いました。「これから起業します。まだ何も決まってないです」という方も相当数いらっしゃったんです。地方から飛行機を取り、高い東京のホテルを何ヶ月も前から押さえて、月に1回のリアルなワークやセッションに参加している起業前の人たちが実際にいます。
ですので、「自分のお客さんは富裕層じゃないから高額は払ってもらえない」と決めつけるのは少し早とちりかもしれません。
コンテンツビジネスは、状況に応じて臨機応変な働き方ができます。私が感じる一番の自由は、時間の自由さや、状況に応じて働き方を変えられるというところにあります。
有形商品にはない「無形商材」ならではの強み
高額の講座をずっと売り続けるのはしんどいと感じる方にお伝えしたいのが、無形商材の強みです。
フルーチェって食べたことありませんか?牛乳を入れてかき混ぜて冷やしたら固まるやつです。無形商材は、ああいう形のないスライムのようなものを、自分の流し込みたい形に流し込めるビジネスだとイメージしてみてください。
無形商品の場合は、300円のnote記事もあれば、130万円の講座まで、原価がないに等しいため、そこに縛られない価値提供が可能です。
これが有形商品だと難しくなります。お寿司やパン、ケーキなどは、原材料費や仕入れ値によってある程度価格の上限が制限されます。つまり、商品から原材料費が透けて見えてしまう。100万円のお寿司、ってちょっと想像しづらくないですか?
私の後輩がケーキ屋さんをしています。「オンラインで販売したいんだけど、業務用冷凍庫じゃないと無理!でも200万円するから冷凍庫を買えるように貯金してるねん」と言っていましたが、テナントの維持費やそうした備品など、お客さんには見えないコストもかかります。しかし、それを価格に転嫁しようとしても上限があり、相場感以上の金額にすると売れないという難しさがあります。
おかしな話なのですが、無形商品は原材料費が見えないからこそ、無料で渡すこともできるし、高額で渡すことも自在にできるのです。
また、レッスンやセッションといった労働集約型のサービスも価値のあるものですが、ここにも難しいところがあります。お客様側も提供側も、どうしても「時給」や「時間単価」という評価軸で価値を判断しがちです。私自身も病院でお給料をもらう働き方しかしてこなかったので、自分自身のサービスについて、「30分で2万5000円の単発コンサルなんて何様だよ?」と思っていた時期が長かったです。
世の中には1セッション100万円という方や、オフ会に参加する権利が50万円相当という方たちも存在します。しかし、それを誰もが同じ形で実現できるかというと、集客の難易度がかなり跳ね上がりますし、単価の上限もある程度決まってくるところがあります。
無形商材を強力にする3つの武器
ここで、無形商材を支える3つの強力な武器(柱)をご紹介します。
1. 秘匿性
その人しか知らない情報や経験です。「限定何名だけに販売します」と言うと、お金を出してでも知りたいという需要があります。
2. 希少性
人数や期間を限定するという希少性の持たせ方もあれば、「他では安易に手に入らない独自の解決策や体験、理論」といった、特別な体験をしたい人に向けた希少性を持たせることもできます。
3. 柔軟性
例えば「毎月ドリップ」という小出しの形式があります。全12セクションの講座を、毎月1セクションずつ公開していくやり方です。1年間のプログラムとして動画講座を定期的に配信していく形にすると、月10万円や15万円なら、起業初期でも本気でやる人ならギリギリ払える金額になったりします。
決して不可能ではない世界があるということを知っていただきたいですし、それを伝えたくて私はこの仕事を続けています。
人生を諦めない選択肢としてのオンラインビジネス
少し私の個人的な話をさせてください。
私のルーツは作業療法士にあります。
人生には予期せぬ困難や悲しみが訪れます。でも、そこで決して諦めないでほしいのです。
私は医療機関に勤める作業療法士として20年ほど現場におり、延べ9万6,000人の人生の場面に立ち会ってきました。
3時間前に倒れた方や、進行性の難病の方、余命宣告を受けた方などに関わってきました。
「もう病院ですることはここまでです」と言われ、社会復帰できず自宅に戻る方がいます。脳卒中で復職できなくなり、代わりに奥さんが働きに出る。すると旦那さんは仕事を失い、趣味もないので、テレビの前で置物みたいになってしまう。それが、ずっと続く生活になる。
そんな患者さんから「先生には悪いけど、こんな体になるくらいなら助からない方がよかった」と言われたことがありました。それがなんとかならないものかというのが、私の原点にあります。
医療が進化して救命率が上がり、予防医療も進みました。でも、残念ながら私たちはいつかどこかで病気したり、怪我したり、事故に直面したりします。そうなった時でも、人生を諦めなくていいという選択肢がこのスマートフォンやパソコンの中にあるということを覚えておいてください。
収入を得る手段や社会的な役割を失い、そのまま孤独に生きていくというのは、社会的な生き物である人間にとって非常に辛いことです。社会保障によって食べることに困らなくても、ただ生命が繋がっただけでは「生きている」とは言いづらいところがあります。
だからこそ、ビジネスやコンテンツを介して人と関わり、「あなたに出会えてよかった」「あなたのコンテンツで助けられました」と言ってもらえる場所を作ることで、もう一度生き直すことができる。その手段を伝えるために、私は今の仕事をしています。
社会的役割とお金の循環を生み出す
年齢とともに、できなくなることは増えていきます。新しく覚えづらくなることもあると思います。
でも、これまで蓄積した経験や、これから伸ばせる強みも必ずあります。嘆くばかりではなく、できることにリソースとフォーカスを集中させてほしいと思います。
そして、自分にはできない部分は誰かに任せる、外注化する、チームを組むという選択肢があります。
私自身はヨガを教えることはできませんが、ヨガを教える先生を支えるシステム構築の代行を受けることがあります。私がバックヤードを構築することで、先生は本当に教えるべき生徒に向き合うことができます。私の名前が表に出なくても、間接的に社会貢献していると信じています。
仕事を外部に依頼したり外注化したりすること自体が、その人に雇用や役割を提供していると捉えてほしいのです。
ここで、うちの賃貸マンションの大家さんの話をさせてください。うちが引っ越してきた時の先代の大家さん(お父さん)は、家をいじるのが本当に好きな方でした。ほんの数ミリの欠けを見つけては業者さんを呼び、手配をしていました。必要のない外壁塗装やベランダのやり替えをひと夏かけてやられた時には、「Udemyのコースが作れない!」と発狂しそうになりましたが、積極的にお金をかけて家を整える人でした。お客さんのこともよく見ていて、足を痛めた住人が遠回りの階段を使っているのを知ると、速攻でその階段に手すりをつける工事をしたような人です。そうやって日頃からお金を回して業者さんと関係性を築いていたので、マンションで何かトラブルがあった時も、業者さんは「すぐ行きますわ!」と駆けつけてくれていました。
その後、息子さんに代がわりしました。息子さんはとても器用な人で、なんでも自分でDIYをします。経費を抑えるという意味では正しいのかもしれませんが、私はずっと違和感がありました。日頃の付き合いがないと、急なトラブルで業者さんを呼んでも、すぐには対応してもらえないんじゃないかと思うからです。
私自身、ここ1年ほど、いろんな専門家の方に積極的にお金を払って依頼しています。九星気学のセッションを受けたり、WordPressの引っ越しでややこしくなった時に「お金をお支払いするので一緒にやってもらえませんか」とエンジニアの方にお願いしたりしました。自分が勉強してやるよりも間違いがないですし、何よりお金が循環して気持ちいいと感じています。
個人ビジネスだからといって、全部一人で完結させるべきというわけではありません。他の個人ビジネスの方を頼って任せるというのも素晴らしい方法です。
「お金を稼いでから投資します」というのも1つの考え方ですが、知識をコースにして出さないのは社会の損失です。スライドを作るのが苦手なら、いくらかのお金を払って外注化し、成果物を得て、それを必要な人に販売して回収し、利益を出していく。そう考えれば、あなたの知識がちゃんと世に出て、それで助かる人が生まれます。そういう順序でもいいのではないでしょうか。
皆さんが自分の持ち味を活かして正当な対価を受け取るということは、あなたのサービスに救われている人が必ずいるということです。同時に、自分の苦手な部分はそれが得意な人に依頼し、お金を支払って循環させていく。
私の外注さんには「月に10時間だけ働きたい」という人もいました。それぞれ色々な事情を抱えています。身体的な事情、精神的な事情、家族の事情。言っていないだけで、みんな何かしらの事情を抱えています。そんなふうに、いろんな事情を抱えた人が混ざり合いながら社会が循環していくことを私は願っています。
コンテンツビジネスの世界は「大きく稼ぐ」ということがフォーカスされがちです。大きく稼いでたくさん納税することも1つの正義ですし、自分が出来る範囲の小さな金額であってもお金を循環させることも同じく正義だと私は思っています。
300円の有料記事でも、誰かがお金を払って読んでくれたなら、そこで誰かを助けているんだという事実に自信を持ってください。ビジネスの規模に偉いも偉くないもありません。
その一方で、必要であれば大きな売り上げを生み出すことができるポテンシャルがコンテンツビジネスにはある。自分にもそのポテンシャルがあるということも忘れないでいただきたいです。ぜひ世に出してください。
チャレンジ企画のおわりに:決して諦めないでほしい
決して諦めないでほしい。そのことだけを最後にお伝えして終わりたいと思います。
5日間、ご参加本当にありがとうございました。
皆さんの講座設計はそれぞれ魅力的で、ワクワクしながら見せていただきました。皆さんの講座が成功しますように。
最終日に少しお時間をいただきましたが、私自身ずっとこの思いでやってきておりますし、これからもこの軸は変わらないと思います。
またご一緒できることを楽しみにしています!