「メルマガとLINE、どちらがいいですか?」と、よく聞かれます。
あなたの理想の顧客像がメルマガに登録するよりもLINEに登録するほうが、気軽にできるという人であれば、最初の入り口はLINE登録でよいでしょう。ただ、いずれはメルマガに集約するのがベストだと私は考えています。その理由をお話ししていきましょう。
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メルマガのメリット
まずメルマガのメリットです。
一斉送信やステップメール、条件分岐など多彩なマーケティングができます。そしてメールアドレスを頂いているのでESP 、メルマガ配信スタンドを通さないで、特定の人と個別にメールを送ったり受け取ったりというやり取りができます。
それからメルマガ配信スタンドをお使いになった方はご存知だと思いますが、メルマガ配信スタンドをどんどん乗り換えていくことができます。それはなぜかと言うと顧客台帳のエクスポートができる、顧客台帳を取り出すことができるんですね。メルマガ配信スタンドに登録されたお名前とメールアドレスなどの情報を自分の手元に保存しておくことができます。多くは CSV というファイル名で取り出します。CSVというのは 「Comma Separated Values(カンマ セパレーティド ヴァリューズ)」の略で、各項目間がカンマ(,)で区切られた、汎用性の高いファイル形式のことです。このファイルはテキストエディタはもちろん、エクセルで見ることもできるし、 Google スプレッドシートで見ることもできます。
自分で顧客台帳を持っておくことができることがメルマガの一番のメリット。顧客台帳のエクスポートやインポートができるため ESPを引っ越すのが簡単です。一般的なメルマガ配信スタンドは CSV ファイルをインポートするとまたそこでメルマガを開始することができるので、どんどん乗り換えることが可能です。
そして長文でメッセージを届けることができます。長い人は1万文字ものメルマガを送る場合もあります。1万文字となると LINEで送るのは難しいですね。
それから画像を挿入したHTML形式のメールを送ることができます。それでも重たくないというのがメールのメリットです。
メルマガのデメリット
一方メルマガにはデメリットもあります。
最近はメールを見ない人が増えています。チャットやメッセンジャーなど、様々な手軽なツールが出ています。それもあって、迷惑メールフォルダやプロモーションフォルダに入ってしまうと、メールが届いてることに気づかない場合もあります。特にセールスの要素があるメールは当然Gmailなどのプロモーションフォルダに入ります。 そうすると気づかれないことがあるというのがデメリットですね。
ビジネス系のメルマガの一般的な開封率は20%程度だと言われています。つまり100人登録していただいても20人見てくれたらまあまあ平均的な値、1000人いても200人、これをどう捉えるかですね。上手い人は60%ぐらいまで開封率を上げることができるようです。私は今頑張って頑張って40%から50%ぐらいの開封率です。
そしてお客様がネットに慣れていない場合は、たとえGmailなどのフリーメールアドレスであっても、「メールアドレスは個人情報だ」ととらえている場合があります。そうなるとメールアドレスを登録するのに心理的な抵抗を持たれることがあります。実際にはフリーメールから個人を特定するのはほとんど不可能ですが、やっぱり大事なものだという概念があって登録していただきにくいということがあります。これらがメールのデメリットです。
LINEのメリット
さて、LINEのメリットです。
顧客層によっては気軽に登録しやすい、そして開封率が高いと言われています。絵文字や写真も送れます。ショップカードなどの機能も使えます。
LINEのデメリット
次にLINEのデメリットについて説明します。
LINEには、ある日突然アカウントが停止になって顧客台帳を失うリスクがある、これにつきます。ここがもう本当に辛いですね。3万人の登録者がいた公式LINE のアカウントがある日突然、何の予告もなく停止されたという人をよく聞きます。 LINEの場合は顧客台帳を取り出すことができません。そしてメルマガと違って乗り換え先もありません。
また、あまり頻繁に配信するとうざいと感じられてブロックされやすい。ブロックされないまでも読まれなくなります。文字数の制限もあります。長文を送っても縦に細く表示されるので読みづらい。
そしてここが本当に不便だなと私も思うんですが、リンクを挿入してもLINEのアプリ内でブラウザが起動するので登録や購入の手続きがうまくいかない場合があります。YouTubeの視聴ですらやりにくいと思いませんか?
LINE登録を促すだけではダメな理由
ということで、私は集客にLINEを使っていません。それは私自身がLINEをとてもプライベートなものととらえているからです。
メールアドレスはフリーのものをいくつも作ることができるけれど、LINEの個人アカウントは一つしか持てません。だから家族やごく親しい友人としかつながらないようにしています。一生付き合うと思っている人としかLINEではつながりません。
私と同じ世代の人は同じ感覚の人が多く、PTAの連絡のためにLINEグループに入ってくれと言われても「LINEをやっていません」とウソをついて逃れるという話をよく聞きます。LINEが効果的かどうかは顧客の年代によって大きく違いそうです。
そして、「LINEは開封率が高い」というのも疑問です。私は、ユーザーとして、キャンペーンや企業アカウントなどで興味がある公式LINEには登録しますが、大半のものは導入文だけを見てスワイプして「既読」に変えてしまいます。送られてきた文章を読むことはごくごく稀です。だから「開封率が高いからLINEがメルマガよりもいい」と言われてもどこまで本当なんだろう?とも思うのですよね。
開封率が高いのと、読まれているかどうか(精読率)は別だと想像しています。スワイプで既読にせず、ちゃんと開封したとしても、あの細い文面をきちんと読もうとは思えません。私はメール以上の流し読みになってしまいます。
そういう自分の使い方を振り返ると、集客や信頼関係の構築にLINEを使おうとは思えないし、長文を送っても読んでもらえないだろうなと思うのです。
加えて、LINEには先ほどお話しした突然のアカウント停止、垢 BAN(あかばん)があります。規約を守っているつもりでも、予告なく使えなくなります。LINEの場合、自分で顧客台帳を保存することができないため、アカウント停止になると顧客台帳がなくなってしまうのです。先ほど3万人の話をしましたが、1万何千人まで増やしたアカウントが停止になったと言って半泣きでインスタライブをやっている女性の起業家の方を見かけたこともあります。
アカウント停止は珍しいことではないのです。「アメブロが悪いわけじゃない」という話をしてきました。他人のプラットフォームを借りているから仕方ないんだよっていうことですね。LINEも同じで、これは割と頻繁に起こると考えておく方がよいです。
だからこそ「入り口はLINEでもいいけれど、LINEだけではダメ」。LINEから徐々にメルマガに移行していただくような流れを作るということをおすすめしています。
まとめ
メルマガとLINE、どちらがいいかをまとめると、私の考えは以下のようになります。
- 顧客台帳を他社に預けておくのはリスクが高い
- 私は公式LINEを登録するのに抵抗がある(ごくプライベートな連絡先と考えている)
- 私自身がLINEに登録してもほとんど読まないため、私のお客様が読むことも期待していない理想の顧客像が、メルマガよりもLINEに登録しやすい層だった場合のみ、LINE登録を取り入れるが、メールアドレスもいただくようなしくみを作って、徐々にメルマガを読む習慣をつけてもらうようにするのが望ましい
あなたはどう考えますか?