オンラインコースビジネスにおいて、Udemy は有益なプラットフォームと言えます。この Udemy というマーケットプレイスの本拠地はアメリカですね。日本 Udemy はベネッセと提携し、一部上場しています。 Udemy の講師になると動画講座を売ることができ、不労所得が得られます。知名度はまだ高いとは言えませんが、 Udemy を知っている人の間で話題になっており徐々に知名度が高まってきています。私自身は2017年に Udemy を知り、衝撃を受けました。2018年の終わりから自分のコースを Udemy にリリースし、現在8,124人の受講生さんがいます。
さて、今回は Udemy でテスト動画がなかなか審査に通らない場合に時短できる、ちょっとしたハックをお伝えします。(本記事の内容は執筆時点のものです)
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Udemyのテスト動画の審査対象は音質・画質・話し方
Udemy で動画講座を販売する際は、テスト動画の審査に通る必要があります。審査される内容は主に3つです。音質、画質、話し方なんですね。
話し方で落ちることはほとんどない
話し方については、 Udemy の公式チュートリアルで「あなたらしく話せばいいですよ。堂々とした話し方だけではなく、あなたが繊細な人だったら繊細な人なりの話し方をすれば良い」とされていました(この動画は現在は非公開になっています)。なので、話し方で落ちることはほとんどありません。
さまざまなパーソナリティ、キャラクターの方がいらっしゃいます。私は話すのが遅いため、受講生さんからは「2倍速にしても聞けました」といったレビューが付くことがありますが、 Udemy の審査で落ちたことはありません。ただ、聞き取りづらい話し方やボソボソと喋ることがある場合、自信を持って話してくださいとフィードバックが返ってくることがあるようです。もし話し方の部分で何か返ってきたら、少しお腹に力を入れて堂々と話せばもうそれで大丈夫です。
画質は解像度とアスペクト比(縦横比)の決まりを守る
次に画質についてです。画質も落ちることが非常に少ない項目なんですね。 Udemy には決まりがあり、基本的にはディスプレイの解像度が1280×780または1920×1080でフル画面で収録されていれば、審査に落ちることはありません。そしてプラス、スライド動画でレクチャーを作る場合、アスペクト比が16:9であることが必須の要件になっています。以前は4:3の比率でも審査に通ったことがありましたが、ディスプレイの変化に伴い、4:3では通らなくなっています。 Mac ユーザーはデフォルトの全画面で収録すると16:10のサイズになるようです。私は Windows なので詳しくわかりませんが、それを16:9に編集して出せば問題ないとされています。
ただ、世の中にはさまざまなディスプレイがあり、全画面で収録しても16:9にはならないディスプレイも存在します。4:3や3:4など、異なる解像度や縦横比のディスプレイがあります。私自身、相談を受けていろいろ調整した経験がありますが、収録の段階でできるだけ16:9になるようにパソコン側の画面設定を変えておくことが重要です。編集の段階でこれを変更することは非常に難しいです。16:10から16:9への変換は、横幅は同じまま縦のサイズを10から9に少し調整するだけなので比較的簡単です。そのため動画編集ソフトで編集することが可能です。しかし3:4や4:3などほぼ正方形に近いアスペクト比を横長の16:9に合わせる編集作業は、非常に複雑です。以前動画をお預かりして調整した際は、難しいと感じました。
Windows の場合、設定からディスプレイの解像度を変更できるため、収録の段階でできるだけ16:9のアスペクト比にすることをおすすめします。解像度は1280×780または1920×1080と指定されているものに合わせ、収録するのが一番手間がかかりません。収録のときだけ設定を変更して、通常使用する際は、元々のディスプレイのデフォルト設定に戻されると良いと思います。
音質チェックが最も厳しい
さて、音質についてです。画質で落ちることは殆どないのですが、音質審査の厳しさはもう講師泣かせです。最初のコースの際やパソコンやマイクを変えた際には、やはり音質が変わるのです。そのため、テスト動画を提出して、1回の審査に通すために4、5回再提出することがあります。特にホワイトノイズは注意が必要です。「サァー……」といったパソコンの内部ノイズやファンヒーター、エアコンのノイズが入ってしまうことがあるので、除去するよう非常に厳しく言われます。
したがって Udemy の講師経験者は、音質の悪い動画や音声コンテンツを聞くことは、生理的に受け付けなくなってしまいます。それくらい耳がよくなってしまうのです。そのレベルに至るまでは、テストビデオを提出しても音質チェックに落ちやすいです。
あとはパソコンとマイクの相性の問題があります。私自身は Udemy の講師になってからラップトップのパソコンを3台買い換えています。 Udemy の講師になる以前も他の講師との会話の中で、 Mac では問題が少ないけれど Windows の場合はパソコン買い換えた際に、それまで相性が良かったマイクが途端に使えなくなることがよくあると聞いたことがあります。私も同様の経験をしているため、パソコンを買い替えるたびに音質チェックを受けるようにしています。
Udemyのテスト動画で音質チェックの回数を減らす方法
そのためパソコンやマイクを買い換えた場合、それまで審査に通っていた講師であっても、テスト動画を再提出した方が良いです。私も何回かテスト動画を再提出した経験があります。このテスト動画を出す際のハックをお伝えしましょう。
こちらからテスト動画を収録して送ります。その後 Udemy でチェックをして、フィードバックを返してくれます。その際にどれだけ行ったり来たりの回数を減らせるかを考えました。以前、1回目のテスト動画で4、5回も審査に落ちて駄目だった経験があるので、たとえばパソコンやマイクを買い換えて音声の環境が変わったときに、このやり取りの回数を減らす方法を考えました。
一度の審査で一本の動画しかアップロードすることができません(本記事執筆時点)。ですから、たとえば10分の動画を1本あげるとします。そのときに最初の2分間はある設定で撮り、次の2分間は別の設定で撮り、さらに次の2分間はマイクを変えて別の設定で撮りました。そして次の2分間はノイズ除去をかけて撮り、4、5パターンで収録した音声を1回のやり取りで送り、スタッフの方に聞き比べてもらいました。
そうするとノイズ除去のかけ過ぎや、ノイズを掛けすぎて音声がこもっている場合など、どのパターンが最適かを判断できます。たとえば、2パターン目が一番良いなど話が早くなるんですよね。そのため私もさまざまな条件で試してみて、駄目だった場合は次の条件を考えることができます。音質チェックがなかなか通りにくい方は、撮り方をいくつか変えてみるか編集段階で修正してみることをお勧めします。
たとえばノイズ除去が必要な環境の方もいらっしゃいますよね。その際私は Camtasia を使用しています。 Camtasia でノイズ除去をかける際には、ノイズ除去の感度や量の設定をメモしておき、複数の設定パターンを作って提出することをお勧めします。これにより一度の提出で複数のフィードバックを得ることができ、審査通過に適した設定がわかります。やり取りの回数を減らす方がお互いにストレスがないと思います。
待っている間は審査が気になり、他のコース作りの作業をしたり、スライドを作ったり、スクリプトを準備したりとすることはあるけれど、なかなか手につかないこともあります。
だけど、4、5パターン出すと自分なりに一区切りつけた感じがして、スッキリすることがあります。その後は、フィードバックを待つ間にスライドやスクリプトの作成などに集中することで、「どうなんだろう」「まだ駄目なのかな」といったストレスが減らせると思います。
今回は音質チェックのハックをお伝えしました。お役に立てましたら幸いです。
ではまたお目にかかりましょう。