Microsoft 365(旧Office 365)を解約しようとした際の実体験をもとに、特に難所となった「OneDriveからの大量データ移行」について、スムーズに進めるためのコツをブログ記事形式にまとめました。
あなたは、Microsoft 365(旧Office 365)を使っていますか?
私は長年「Personal」プランを契約してきましたが、昨年夏、解約を決意しました。その過程で、OneDriveに溜まった大量のデータを救出するのに非常に苦労したため、同じ悩みを持つ方のための記録を残しておきたいと思います。
なぜ、年間21,300円のサブスクをやめるのか?
現在、Microsoft 365 Personalの価格は年間21,300円(家庭向け)。長年使い続けてきましたが、ふと自分の作業環境を振り返ると、Office製品をほとんど使っていないことに気づいたのです。
- Word: Kindle出版の原稿作成時に使う程度。これは無料版でも十分対応可能です。
- PowerPoint: 以前は動画講座の作成に活用していましたが、現在は「Gamma」や「Canva」に移行しており、ほぼ出番がなくなりました。
- Excel: 最近は全く触っていません。
Officeアプリが不要になっても契約を続けていた唯一の理由は、「1TBのOneDriveストレージ」でした。
OneDrive「1TB」から「5GB」という壁
私は2015年頃からのデータをOneDriveに保存しており、その容量は約600GBに達していました。解約して無料版(5GB)に移行するためには、このデータをどこかへ移動させなければなりません。
そこで直面したのが、「OneDriveからのダウンロードが異常に遅い」という問題です。
ブラウザから複数のフォルダを選択してダウンロードしようとすると、OneDrive側で一度「ZIPファイル」にまとめる処理が入ります。これがとにかく遅い。私の体感では、他のクラウドサービスに比べて10倍近く時間がかかる印象でした。1GBのデータを落とすのに1時間近くかかることもあります。
さらに深刻なのが「ダウンロードエラー」です。
一晩かけて30GBほどのデータをダウンロードしようと試みたのですが、翌朝確認すると、最初の数フォルダ以外は中身が空で、代わりに「error.txt」というファイルが入っているだけでした。
海外の公式フォーラムでも「OneDriveのダウンロードが遅すぎる」というスレッドが立っており、多くのユーザーが憤慨していましたが、Microsoft側の回答は「通信環境の問題ではないか」といった一般的なものに留まっており、根本的な解決には至っていませんでした。
お金をかけずに、確実にデータを救出する「3ステップ」
急いでいる場合は、クラウド間移行サービス(有料)を使う方法もありますが、今回は追加費用をかけずに「同期機能」を使って確実に移行する方法をご紹介します。
ブラウザからの直接ダウンロードは避け、Windowsアプリの同期機能を賢く使いましょう。
手順1:データの整理(断捨離)
まずはブラウザ上で、明らかに不要な古いデータを削除します。私の場合、600GBあったデータを400GB程度まで絞り込みました。
手順2:「選択的同期」で少しずつローカルへ落とす
一気に全データを同期させるとPCのストレージを圧迫し、エラーの原因にもなります。以下の手順で**「少しずつ」**同期させます。
- タスクバーのOneDriveアイコンから「設定(歯車マーク)」を開く。
- 「アカウント」タブの「フォルダーの選択」をクリック。
- 一旦すべてのチェックを外し、10GB〜20GB程度のフォルダを一つだけ選択して「OK」を押す。
- これで、選択したフォルダの実体がローカル(PC内)にダウンロードされます。
手順3:ローカルから外部ストレージへ「避難」させる
同期が完了(アイコンが緑のチェックマークに変化)したら、そのデータをPC内の別のドライブ(Dドライブなど)や、外付けHDD、あるいはDropboxなど他のクラウドへ移動させます。
移動させたら、再び手順2に戻って別のフォルダを選択……これを繰り返します。この「小分けの同期」が、時間はかかりますが最も確実でエラーの少ない方法でした。
まとめ:解約前のダウンロードは選択的同期で乗り切る
全てのバックアップを取り終え、ついにサブスクリプションをキャンセルしました。私の契約は2025年8月まで残っていますが、定期請求をオフにしたことで、これ以上の自動課金は発生しません。
OneDriveの仕様(一度ZIPにまとめる動作など)は、正直なところ大量のデータ移行には向いていません。「解約したいのにデータが落とせなくて困っている」という方は、ぜひブラウザからのダウンロードではなく、アプリの選択的同期を切り替えながら進める方法を試してみてください。
この記事が、皆さんのデジタル環境の整理に役立てば幸いです。
それでは、また!
※2026年4月10日追記
現在、まだOneDriveにデータが残っているようです。ときどきデスクトップに課金するよう促す通知が届きます。
note:https://note.com/nakano_notes/n/n775c337589f6