私はオンラインコースビジネスを始めてから、すでに4年が経過し、今では5年目を迎えました。スタートした当初、今もお世話になっているビジネスコーチから受けた言葉が非常に印象的で、心に深く残っています。それはグループコンサルの場で言われたことで「あなたはホビーストなのか、ビジネスマンなのか、どちらですか?」という問いかけでした。
この質問は、私だけに向けられたものではなく、英語圏の問いかけでも使われるもので「趣味でやっているのか、仕事としてやっているのか、どちらなのか?」という本質的な問いでした。私はその時、胸を突かれる思いがして、正直なところ、自分がまだ趣味レベルでしか取り組んでいなかったことを痛感しました。なぜなら、当初の動機が単に「ブログに何かを書いて、ちょっとお金が稼げればいいな」という漠然としたものでしかなかったからです。おそらく多くの女性がこの考えに共感してくれるのではないかと思います。しかし、今ではオンラインコースビジネスを教える立場となった私自身、やはり同様に感じています。
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オンラインビジネスの本質:趣味か仕事か、あなたはどちら?
ホビーストとビジネスマンの違いを理解する
この問いかけは厳しい現実を伴いますが、趣味でやっているのか、ビジネスとしてやっているのかという明確な判断を求める時があるのです。ホビースト、つまり趣味でやっている人の指標としては「何となく月に何万円か稼げればいい」という動機です。
それに対して、ビジネスマンは「月にまとまった収入を持続的に得たい」そして「それで生計を立てている」という人たちです。それは、一人での生活かもしれませんし、パートナーや家族を支えるためかもしれません。このビジネスが止まると生活が立ち行かなくなる、そんな人たちのことを指します。
実際、インターネットでも「何となく月に何万円か稼げればいい」という人をよく見かけます。でも、それでは上手くいっても「月に数千円稼げる」程度で終わってしまうことが多いと感じています。かつての私自身がそうでした。一方、「月にまとまった収入が持続的に欲しい」と考えている方には、ぜひこの先もお読みいただきたいです。逆に「趣味でいい」と考えている方は、ここで引き返してもらっても構いません。それもまた素晴らしいことであり、あなたがその選択に満足しているのであれば、無理に変える必要はありません。
明確な目標設定:月収50万円を例に
月に持続的にまとまった収入を得る方法について考えてみましょう。たとえば、年商600万円を目指すと仮定します。この額を12で割ると、月商としては50万円を毎月安定的に稼ぎたいということになりますね。ただし、ここで言う年商と年収は異なります。税金や経費などは含まれていないので注意が必要です。
私が行っているオンラインコース販売などは、いわゆるコンテンツビジネスに分類されます。このビジネスは利益率が非常に高いのが特徴で、無形商品を扱うため、仕入れが不要です。しかし、物理的な製品を作って販売するプロダクトベースのビジネスや、一部のサービスベースのビジネスでは、仕入れ、発送、店舗やオフィスの維持費など、コストがかかることもありますので、その分を差し引いて年収を計算する必要があります。
持続的な収入を得るための具体的な戦略
商品価格と成約数の関係:2万5000円の商品で20件の成約を目指す
さて、本題に戻って月収50万円を目標とした場合の例を考えます。たとえば、オンラインコースの販売価格を2万5000円とします。この場合、毎月20件の成約があれば、目標の月商50万円に達成することができます。では、毎月20件の成約を得るためには、どれくらいの見込み客リストが必要でしょうか。
見込み客リストの重要性:成約率に応じた必要なリスト数
すべてのお客さんがこのオファーを受け入れてくれるわけではありませんので、成約率を考慮する必要があります。成約率が5%の場合、400人の見込み客が必要です。つまり、400人のメールアドレスがリストにない限り、成約率5%を達成して毎月20件成約することはできないということです。
さらに一般的な成約率として1%と言われています。この場合、毎月20件の成約を目指すためには、2000人の見込み客リストが必要になります。ですから、実際には2000人のメールアドレスを保持していることが前提となります。
また、毎月20件の成約を確実に実現するためには、単一の製品だけでなく複数の商品を用意する必要があります。単純に考えて、毎月ライブローンチやライブセールスを行うとして、最低でも12種類の商品が必要になります。なお、ここではシンプルに考えていただくために、あえて非常に単純化した話をしていることをおことわりしておきます。
成功するオンラインコースビジネスの構築手順
売れる商品企画から製作まで:12種類の商品開発のタイムライン
大まかな流れとして、まず初めに売れる商品を企画することが必要です。この企画プロセスにはリサーチ、テスト販売、バリデーション(市場検証)などが含まれます。これらを経て、売れる商品企画を確立します。
次に、計画として12種類の商品を準備します。そして、見込み客のリストを獲得します。リストの規模について、400人なのか2000人なのかといった具体的な数はケースバイケースですが、多ければ多いほど良いのは確かです。獲得した見込み客に対してはナーチャリング、つまり教育や育成を行います。これは、お客さんに対して自分の商品がいかに必要かを説明すると同時に、自分自身の人となりや価値観を伝えるプロセスです。
その先にセールスがあります。ここではセールススキルが必要になります。それらを身に付け、実践していくために、あなた自身は現時点からどれだけの時間がかかるでしょうか。
まずは商品が必要です。2万5000円のデジタルコンテンツを12個作るためにはどれくらいの時間が必要でしょうか。私であれば、1年間を見積もります。これは月に1つのペースで製作するということです。月に1つというペースは、一見すると少し余裕があるように思えるかもしれませんが、4週間で1つのデジタルコンテンツを完成させるのは、実際には意外とタイトなスケジュールです。
製作段階に到達するまでには、ターゲットを決め、リサーチを行い、検証を行い、コースのデジタルコンテンツのアウトラインを作成します。その後、スライドを作るか、顔出しが必要な撮影の場合はその準備を行います。続いて収録を行い、編集をして、最終的に動画を完成させる、というプロセスを経ます。これでやっと売れるデジタルコンテンツが出来上がるわけで、そのすべてが4週間の中に詰まっています。かなり速いペースだと思います。もし、2ヶ月で1個のコンテンツを作成するペースで進めるという場合であれば、すべての商品を完成させるのに2年かかります。
効果的なセールス準備:セールスレターとメール戦略の重要性
ここからが本番です。商品を作るだけでは終わらない、これがポイントです。商品が完成した後にセールスの準備をする必要があります。業務に慣れてくるとこれを同時進行で行うこともできますが、私自身も商品が完成してからセールスの準備を進める方がやりやすいと感じています。デジタルコンテンツを販売し始めておよそ10年になりますが、商品の完成後にセールスの準備を整えるのは、多くの面で便利です。
商品が売れることはやはり嬉しいものですが、そのためにはしっかりとしたセールスの準備が必要です。具体的にはまず、セールスレターの作成を行います。よく見る例として「Web デザイナーに8週間でなれるオンライン講座」や「投資のセミナー」などのセールスレターがあります。顧客がお金を支払い、商品を購入するような Web ページを作ります。
さらに、決済までのプロセスを作成し、セールス用のステップメールを準備します。購入者への購入完了通知や納品を兼ねたメール、そして購入後のフォローアップメールも用意します。最低限、これらが揃っていれば、セールス活動は比較的スムーズに進むでしょう。
具体的なステップとして、見込み客の心をグッと掴むキャッチコピーをセールスレターのファーストビュー、一番上に表示される部分に書きます。次にどのような商品なのか、この商品がどんな人に向いているのか、購入することでどのような課題が解決され、どのように成長できるのかを伝えます。
商品はどのようにして納品されるのか、アクセス可能な期間はどれくらいか。価格設定とその価格に含まれる特典も提示します。特典はたくさん用意することが一般的で、特典1、2、3、4、5といった感じで提供します。そして特典をしっかりと作り込みます。
さらにセールスレターでは、「いつまで販売しているのか」ということや、販売者として「約束できることとできないこと」、購入を迷っている人の背中を押すメッセージや一般的な質問とその回答を載せます。また、免責事項、プライバシーポリシー、特定商取引法に関する表示のページを用意し、見込み客が確認できるようにセールスレターからリンクさせておきます。これが基本的な流れです。
オンラインセールスの実践:決済システムからフォローアップまで
決済システムの選択とテストの重要性
次は決済の設定です。セールスレターには、決済のリンクやフォームを埋め込む必要があります。あなたはお客さんの支払いを受けるために、どの決済システムを利用するのでしょうか。もし Stripe を使うなら、そのリンクやフォームをセールスレターに追加しますし、Square や PayPal を使う方もいるかもしれません。
どの決済システムを選んだとしても、すべてを設定したら必ずテストを行いましょう。実際に自分のクレジットカードを使って決済を試してみてください。テストを怠ると、いざセールスを開始したときにクレジットカードが通らない、といったトラブルが発生することがあります。私も最初の頃にこのようなミスを経験しました。そのため、テストは必須です。
視覚的要素を活用したセールスレターの作成テクニック
ここまでセールスレターを一生懸命に作り上げ、決済もスムーズに行えるようにしました。しかし、実際にはセールスレターというのはほとんど読まれないものです。極端な話、誰も読まずに流し見されることが多いです。あなたもセールスレターを見たとき、全文を読むよりも値段を確認するためにスクロールした経験がありませんか?私も同様です。そのため、セールスレターは読まれないことを前提として作成します。
このため、視覚的な要素が重要になってきます。特にオンラインでは、お客さんは商品を手に取って確認することができません。また、オンラインコースなどのデジタルコンテンツは無形商品です。そのため、どんな商品が手に入るのかをより実感できるようなイメージ画像をたくさんセールスレターに盛り込むことが大切です。これらの画像を用意してセールスレターに組み込むことをお勧めします。Canvaを使うと簡単に作成できます。「モックアップ」と検索して調べてみると良いでしょう。
セールス用のメールシーケンス(ステップメール)を作成する
さて、こうした視覚的要素をセールスレターに追加し終わったら、次のステップとしてメールの準備を開始します。
購入前に顧客に送るステップメールには、特定の型があります。そして、購入直後には購入完了メール、その後しばらくフォローするためのステップメールがあります。大きく分けてこの3つの種類があり、それらを合わせてだいたい15通程度のメールになるかと思います。
セールスの期間によって多少の違いがありますが、5日間という短期間のセールスでも、最初に8通の購入前メール、購入完了後のメールが1通、そしてフォローアップのステップメールが5通ほど必要であるのが私の実感です。私自身も、通常はこのような構成でメールをセットアップしています。
実際の実装にはさらに多くのタスクが含まれますが、大まかな流れとしてはこんな感じです。もしあなたがオンラインで無形商品を購入したことがあるなら、このフローに心当たりがあるかもしれません。この流れをそれぞれの商品について行っていくことになります。
仮に12種類の商品を販売するのであれば、それぞれに対して12個のセールスレターを作成し、関連する多数の画像を用意し、12個の決済フォームを設け、さらに各商品に対して15通からなるメールセットを準備する必要があります。これを聞いて大変だと感じるかもしれませんが、一度にすべてを作るわけではないのでご安心ください。
商品が一つ完成するごとに、少しずつこれらの準備を整えていけば良いのです。ただ商品を作るだけでなく、その販売準備をしっかり行う必要があるということを、頭に入れておいてください。この部分を忘れてしまう方も多いので注意が必要です。
まとめ:月商50万円達成への道のり
あなたが2000人の見込み客リストを持ち、その中で2万5000円の商品を成約率1%で販売するスキルを持ち、月に1回ずつセールスを行って毎月20件成約できれば、それにより月商50万円、年商600万円が現実のものとなります。
さあ、一緒に頑張りましょう。