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Udemyの変化、マーケットプレイスはどんどん変わる

今回は Udemy について、皆さんが間違えてしまうことをお話ししたいと思います。 Udemy に限らず、マーケットプレイスは常に変化しています。だから「いつかやろう」「時間ができたらやろう」と思っていると、どんどんチャンスを逃してしまうことがあります。

2017年以降のUdemyの大きな変化~Udemy  Business

Udemy は不労所得を得るのに非常にポテンシャルの高いマーケットプレイスです。私が2017年に Udemy を知ったとき、当時のロゴは緑色でした。黄緑色の背景に白抜きの「 U 」の文字がゴシック体で描かれているデザインで、馬の蹄鉄のようなロゴでした。その次のロゴは白地に赤で小文字の「 u 」ですね。そして3つめの現在は、紫色のロゴに変わっています。

ロゴ以外の変化では、2019年に企業向けの研修サービス「 Udemy for Business 」(現 Udemy  Business )が始まりました。さらに2020年2月には日本 Udemy がベネッセと提携し、2021年に一部上場をしました。同じく2021年からは「マーケットプレイスメンテナンスプログラム」という厄介な取組みが始まり、個人向け定額プラン(サブスクリプション)も試験的に導入されています。

私が2017年に Udemy を知ったときは、非常に興奮しました。こんな世界があるんだと思いウォッチをし始め、たくさんのコースを購入しました。受講していないコースもありますが、600コースほど購入しました。これまでの間に多くの変化があり、講師の活動方法も変えざるを得ない状況になっているんですね。

Udemy以外のマーケットプレイスもどんどん変化する

Udemy に限ったことではなく、マーケットプレイスはどんどん変わります。たとえば、つい最近話題になったのは Etsy (エッツィー)というマーケットプレイスです。このサービスの本拠地はアメリカですが、日本からアクセスすると日本語で日本円で表示され、有形物や無形のデジタルコンテンツを売買できるマーケットプレイスです。個人が出品し、個人が買うというスタイルが特徴です。

確か2023年の終わりから2024年の頭にかけて、日本からは一時的に新規出店ができない状況がありました。おそらく決済関連の問題だったと思われますが、現在は再度日本からの出店ができるようになりました。 Etsy をおすすめしようとしたところ、実は日本からの出店はその時点ではできない状態で非常に残念だなと思ったわけなのです。

他のマーケットプレイスもいくつか変化があります。私の好きなことの1つは、グラフィック素材や写真ストックフォトを購入したり眺めたりすることです。特に英語圏のサービスにはいくつかそうしたマーケットプレイスが存在します。デザイナーやアーティストの方が出品し、私達がそれを買うことができるのです。

イギリスに拠点を置く“ Design Cuts ” は毎月1回、さまざまなクリエイターのグラフィック素材やモックアップ、フォントなどを含む非常に大きなバンドルを定期的に提供していました。これらのバンドルは総額でいうと通常30万円相当のものを1ヶ月限定で3,000円程度で購入できるのです。毎月のテーマにわくわくしながら、パターン素材やキャラクターの素材などを集めたものを買っていたのですが、最近は提供がなくなってしまいました。

同じく、“ Creative Market ”というマーケットプレイスも、グラフィックやテンプレートを扱っています。こちらもデザイナーやアーティスト、クリエイターが自作のフォントやストックフォト、 Canva のテンプレート、モックアップなどを出品しており、非常に素敵なものが多く揃っています。 Creative Market も Design Cuts と同様に毎月バンドルを出して、非常にお得な価格で買えるアイテムを出していたんですね。物によっては特にお買い得で私も買っていましたが、ぱたっとやらなくなってしまいました。

バンドルで出すことで、購入者にとってもお得なのですが、バンドルに参加したクリエイターにとってもメリットがあります。たとえば今月はパターン素材をテーマにしたバンドルが組まれた場合、そのパターン素材が好きな私が買うと出品しているクリエイターと出会うことができます。この仕組みにより、気に入ったクリエイターをフォローし、その人の新作が出たら通知を受け取ることができていました。クリエイター側にもメリットが非常に大きかった仕組みなのですが、もうそれがなくなってしまったようです。 だからDesign Cuts には最近ログインしていないですね。

Creative Market は定期的にセールを行っているんですね。たとえばブラックフライデーはもちろんのこと、バレンタインセールなどもあったかもしれません。そういったディスカウントのタイミングで買うと非常に安いのでログインします。このようにマーケットプレイスは運営の都合によってどんどん変化しているため、私達がコントロールすることはできないんですよね。今Udemyにコースを出すとリストが取れる、不労所得が得られるといった話が広まっています。それは嘘ではないですが、マーケットプレイスの運営方針の変化によって影響を受けていくでしょう。

Udemyのマーケットプレイスメンテナンスプログラムの導入

Udemyでは Udemy for Business (現在は Udemy Business )の導入により、非常に稼ぎの跳ねた人もいれば、ガクッと落ちたジャンルの人もいます。私がつらいと感じたのは、2021年のマーケットプレイスメンテナンスプログラムの導入です。これはつらい面もあれば、確かにそうだよねという面もあるんですね。このプログラムでは、一定期間に特定の条件を満たさないコースは非公開にされるため、講師側は Udemy の条件をクリアする必要があります。私もいくつかのコースがメンテナンスプログラムの対象になるという予告を受けたことがあります。

予告が来て、これはもう売らなくていいなと思い非公開にしたコースもあれば、不本意ながら非公開にされたコースもあります。 Udemy というマーケットプレイスには多くの良いコースがたくさんありますが、あまり売れていないコースや受講生の進捗のないコース、長期間メンテナンスされていないコースが残っていると受講生からの評価が低下し、 Udemy の利用が減少する可能性があります。これは Udemy にとってだけではなく、私達講師にとっても打撃なんですよね。

Udemy に期待して学びに来てくれる人の母数が減ると、Udemyにとっても講師にとっても不利ですよね。たとえば Amazon がレビューを非常に厳しく制限し始めたときがありました。「 Amazon のレビューは信用できない」「 Amazon で売っているものは、粗悪なものが含まれている」となると、人々は Amazon で買おうと思わなくなるんですよね。この状況は Amazon にとっても出品者にとっても打撃となります。おそらくUdemyが懸念しているのもそれと同じだと思います。

Udemy は少し偏りのあるマーケットプレイスです。特にプログラミングやマーケティング、デザインなど、 IT 系に近い分野は非常に強いです。うちのお客さんで Udemy 講師になろうと思った人の多くは、Udemy の存在を社内のエンジニアから教えてもらったとおっしゃっていました。エンジニアの同僚から「 Udemy って面白いよ」と教えてもらい見てみたら、語学や自己啓発、趣味実用など幅広いジャンルも学べると初めて知り、私も Udemy の講師になりたいと思いましたとおっしゃるぐらいエンジニアの方には有名なマーケットプレイスだったんですね。そして Udemy Business が始まってからは、マイクロソフトや Google のサービスの使い方、ノーコードツールの活用方法などのビジネススキルの分野は非常に強くなった印象を受けます。

Udemy Business を通して多くの人々が Udemy というマーケットプレイスを知りました。職場の企業研修で Udemy を活用するケースも増えています。Udemy Business で個人としても趣味実用や料理、写真の撮り方など、幅広いジャンルのコースを学べることを知った人たちが増え、自己啓発と趣味実用のコースも充実してきました。

趣味実用のジャンルのコースは2017年にはまだ数えるほどしかなかったのですが、今ではかなり増えてきました。ただ、Udemy においてこれらのジャンルはまだまだ弱いんですよね。そのため受講生の数が増えにくく、マーケットプレイスメンテナンスプログラムの対象になりやすくなってしまいます。せっかくコースを作成して公開したのに「非公開になりそうですよ」と通知が来たときのがっかり度といったら……ということですよね。

マーケットプレイスでコントロールできることは何か?を考える

とはいえ、マーケットプレイスで活動するならば、できないことを嘆いても仕方ありません。私は自分が何をコントロールできるかを考えるといいと思っています。

やはりその場をお借りして自分のコースを販売するので、たとえばマーケットプレイスメンテナンスプログラムが導入されたり、 Udemy Business といった新しい要素が追加された場合、 Udemy というマーケットプレイスがどこに重点を置いているのかを注意深く観察し、そこに寄せて戦略を立てることが必要かなと思います。

もし私はそんなこんなコースは作りたくない、あるいは自分の好きなことだけ発信したいのであれば、自分の店やスクール、ショップを立ち上げて、そこで売っていくのが一番いいですよね。

たとえばイオンモールに出店する場合、イオンの規定に従う必要があります。もしイオンから「要件を満たしていないと判断した場合は撤退してもらうことになるよ」と言われたらイオンにメニューを寄せていく必要があります。家族連れが多いのであれば、高級志向のメニューを提供しているお店でも、ファミリー向けのちょっと安価なメニューを用意していかなければイオンに居続けられないですよね。

それと同じで、例えば Udemy が企業向けに重点を置いたり、定期的なメンテナンスを行わないとコースを公開し続けられないという決まりがあれば、そこに寄せていかなければなりません。そして、 Udemy のマーケットプレイスにはどのようなお客さんが多く来ているのか、そのお客さんたちのニーズを把握することも重要です。それに自分のジャンルの切り口を寄せていくという視点も持ってみるといいと思います。

ということで、マーケットプレイスは絶えず変化しています。私が2017年から受講し始めてから、早くも7年が経ち、8年目になろうとしています。その間にも Udemy をはじめとするマーケットプレイスは変わり続けています。ベネッセも本拠地 Udemy もそうですが、マーケティングデータを積極的に収集し、市場で勝つための施策を次々と打ち出しています。そのため、 Udemy 講師として商売をさせてもらおうと考えているなら、自分がコントロールできることを把握し、マーケットプレイスの流れに沿って動くことが重要です。そして今、 Udemy の講師になりたいと思っているのであれば、今のタイミングで始めることが大切です。「いつかやろう」と言っていた人は、もう入りどきを逃したかもしれません。この数年で、その機会を逃した人は少なくないでしょう。

まとめ:「いつかやろう」ではなく、今すぐやろう

Udemy Business などのビジネス向けサービスが開始されたことで、自分のジャンルは無理だと感じて諦めた人もたくさんいます。なのでいつかではなく、タイミングを逃さず積極的に参入しトライすることをおすすめします。興味のある方はリンクをご覧になってみてください。一緒に頑張りましょう。今回は Udemy の変化と、マーケットプレイスがどのように変化しているか、そしてそれにどう対応していくかについてのお話でした。

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