売れっ子になる前提で考える
実名かハンドルネームか? 成功を前提に考える
あなたは名前をどうしますか。実名でしょうか、それともハンドルネームでしょうか。
まず最初にお伝えしたいのは、「売れっ子になる前提で考える」ということです。よく「売れてきたら実名にします」という声を聞きます。そのお気持ちはわかりますし、そう考えがちです。私も実際、売れてきたらというふうには考えていませんでしたが、ずっとハンドルネームで活動していて、「もうそろそろ実名でやらなければいけないよね」というタイミングになったときに、何ヶ月か葛藤して実名を出すことにしました。
しかし、「売れてから」つまり認知されてから名前を変えるというのは、実はとても損失が大きいのです。
認知後の改名がもたらす大きな損失
例えば、私がずっとお話ししているこの「中野琴子」というのがハンドルネームだったとします。本名は山田花子だったとしましょう。ハンドルネームを覚えてもらうためにSNSも頑張る、SEOも頑張る、「中野琴子」で検索したときにヒットするように頑張る。そして名前を覚えてもらった後に、「よし、売れてきたから本名にしても大丈夫だろう」というふうに名前を山田花子に変えてしまうと、どうなるでしょうか。
お客様に覚えてもらっているのは「中野琴子」なのです。そうすると、指名検索でちゃんと私のホームページにランディングしてもらえないということが起こります。SNSだったらアカウントのIDを変えなければ大丈夫ではないか、と思われるかもしれません。しかし、それも混乱を招くのです。「あれ? SNSのアカウント、この人フォローしていてID同じなのに名前が変わっている」というふうにお客様は混乱してしまいます。
ですから、「売れてきたら変える」というようなことを考えるのではなく、最初から「必ず売れっ子になる」という前提で名前を考えてみてください。
実名で活動する場合に留意すること
実名活動の留意点は家族の理解と情報管理
あなたは名前をどうしますか。実名かハンドルネームか。実名で活動する場合に留意することについてです。
実名で活動する場合に何に留意するかというと、私はまず第一に家族の了解を得るということを考えます。特に同居している家族ですね。実際に何かの情報と紐づいて自分の個人情報がある程度公になる、特に特商法などでは住所を書きますので、家族の了解を得ておくというのは大事だと思います。
それから先ほどもお話ししたように、プライバシーやセキュリティに十分な注意を払う。名前だけで特定されたりトラブルが起きるわけではないので、公開する情報とか発言について慎重に考えるということが重要です。基本的には、というと私もそんなにできているわけではないのですけれども、厳密に言うとビジネスに関係のある情報以外は発信しないというふうに考えるといいと思います。全ての発信に意図を持たせるということです。
食事の写真一枚で場所が特定される時代
ここで、ちょうど最近衝撃的な話がありました。特定されるときは、ご飯の画像だけで特定されるということらしいのです。
この記事を作っているときに見たX(Twitter)の投稿なのですが、「Twitterすげー。中華料理の写真だけで30分経たないうちに場所が特定された。文字ゼロ。飯の画像だけアップしたのにマジで」ということだったのです。そんなに珍しいお料理の画像じゃなかったらしいのですよね。「あれで特定されたのですか」というリプライがたくさんついていました。ご覧の通り、画像もプロフィール画像も特別なものではないし、この方のアカウント名、アカウントIDもどこの誰かわからないようになっている。だけど、写真だけで場所は特定されたということなのです。
例えばこの場所が特定されたときに、あなたが実名でこのアカウントを運営していたら、「あ、この人ここに行くことがあるんだ。この近くに住んでいるのかな」ということが紐づいてしまいます。そういうことです。なので、「ランチ食べに行きました」とか「誰かと会いました」というような画像をあげることってありますよね。そのときに、それを本当にアップして大丈夫なのかどうかを考える必要が出てくるということです。ビジネス上、その画像、そういった画像や情報を公開する必要がある、公開した方が何か効果があるというようなとき以外は公開しないということですね。ビジネスに関する意図を持った投稿だけをしていればいいということかと思います。
家族の了解 情報公開範囲を明確にするワーク
ワークシートの方なのですけれども、ご家族の了解を得たかどうか。このご家族の範囲も、もしかするとその同居されている方だけではなくて、親御さんとかご兄弟とか、離れて暮らしている方の了解を得る必要もあるかもしれません。そのご家族の関係性とかによって変わるかと思います。
また、どのような情報を公開すべきでないか、一度落ち着いて検討し、記録しておくことをお勧めします。そうすることで、後日情報発信する際に立ち戻り、「この情報は公開しても問題ないだろうか」と確認することができます。
例えば、住所を特定されたくないと考えている場合を想定してみましょう。特商法表記では住所の公開が義務付けられていますが、仮に自宅とは別にオフィスを構え、オフィスの住所を公開し、自宅の住所は秘匿しているとします。そのような状況でも、不用意な情報発信が自宅の特定につながる可能性があります。
一例として、近所の特設会場で開催された物産展で商品を購入し、「今日、物産展でこれを買ってきました」という内容でSNSに写真を投稿したとします。写真から商品が特定できれば、その販売店のウェブサイトなどで、いつ、どの物産展や催事場に出店しているかの情報を得ることが可能です。結果として、「この人はこの物産展に行っている。つまり、この近辺に住んでいるか、少なくとも行動範囲内なのだろう」と推測される可能性があります。
このような事例を考えると不安に感じるかもしれませんが、重要なのは、こうした事態を招きかねない情報を不用意に投稿しないことです。したがって、ワークシートに「自宅の住所を特定されたくない」「実家の住所を特定されたくない」といった具体的な懸念点を記載しておくことで、情報公開の是非を判断する際の指針とすることができるでしょう。
ハンドルネームを決めるポイント
ハンドルネームやビジネスネームを決める際の三つのポイント
あなたは名前をどうしますか。実名かハンドルネームか。ハンドルネーム、あるいはビジネスネームという言い方をする人もいます。著者の場合は著者名、ペンネームなどと言われますね。実名とは異なる名前で活動したい場合、どのように考えるとよいでしょうか。私が多くの方のビジネスネームやハンドルネームを見てきて思うのは、以下の三つのポイントです。
一つ目は、対面で会ったときや通話で名乗る際に、照れくささを感じない名前かどうかです。テキスト上での印象だけでなく、実際に声に出して違和感がないか、人間らしい響きを持つ名前かどうかも大切です。その場の気分や見た目の良さだけで安易に決めてしまうと、後で後悔することがあります。
二つ目は、その名前で領収書や請求書の発行を依頼しやすいかどうかです。ビジネスでは金銭のやり取りを伴います。個人事業主の場合、事業主名で書類を作成してもらう際に、活動名と実名があまりにかけ離れていると、相手に戸惑いを与えたり、自身も居心地の悪さを感じたりすることがあります。
三つ目は、将来にわたって使い続けられる名前かどうかです。もし、あなたがこのビジネスを短期的なものだと考えているのであれば、この項目は考慮しなくてもよいかもしれません。しかし、ビジネスは1年や2年で成果が出るものではなく、長い道のりを歩むものです。その間に年も重ねていきますので、50代、60代になっても、そのビジネスネームやハンドルネームを自信を持って名乗り続けられるか、という長期的な視点も持っていただくとよいでしょう。
あなたのハンドルネーム選択基準チェックリスト
さあ、ではワークシートにチェックボックスを用意しました。三つのポイントは全て満たした方がよいと思います。これが大丈夫とにチェックをすると消えるようになっていますので、「これは大丈夫」「これはどうかな?」とチェックを入れていってください。