購入前の講座について「この講座は、私にもできるでしょうか」という質問がよくあります。今回はこれをテーマに取り上げたいと思います。
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習い事やスクールに行くときにも「私にできますか?」と尋ねますか?
購入前は不安を抱えている方も多いですよね。そこもわかります。購入を考える際は、買う目的をいくつか持つと良いと思います。そこは今回の本論と外れるので「この講座は私にもできるでしょうか」のお悩みにダイレクトにお答えすると「必要な情報を読んで、自分で決めてください」となります。必要な情報はセールスレターに全部書いてあります。ただ、私は必要な項目が稀にすっぽ抜けてしまうため、そこは販売者に時前に質問したり、 SNS やブログ、メルマガなどに書かれている情報で補填するなどをして、ご自身で読んで自分で決めることをお勧めします。
百歩譲って、趣味の講座の場合は聞いても良いかもしれません。普通は聞かないと思いますが。私は大人になってから習い事に結構行きました。お茶やお花、テニスにも行きました。今どきテニスをしている人はあまり多くないかもしれませんね。私が20代の頃は、遊び方が限られていたのです。インターネットがまだ普及していなくて、冬はスキー、夏はテニス、キャンプに行くなどアウトドアが主流でした。
私は運動音痴ですが、運動自体は好きなので、誘われたら「行く!」と言って行くことが多いです。ただ、テニスが下手だと相手に迷惑がかかるんですよね。「あーごめん、あぁーごめん」と打ち損ねるだけならまだ良いのですが、あらぬ方向にボールを飛ばしてしまい、相手にボールを拾わせるばかりになってしまいます。みんなと一緒にテニスをしたいので、せめて迷惑をかけない程度にまで上手くなりたいと思い、仕事終わりにテニススクールへ行っていたのです。
習い事には自分で決めて行くと思います。そのときに「私が受講してできるでしょうか」と聞くでしょうか?私はお茶とお花の他にボイトレなども行きましたが、聞いたことがありません。
また、お料理教室にも通いました。名前はベターホームだったと思います。料理好きが高じて週に4回ほど、魚料理や高級和食、初心者和食、洋食のクラスに参加していました。それから、パン作りも習いました。そのときに、自分ができるかどうかを尋ねることはないと思います。「私にできるでしょうか」とは聞かないですよね。何故「この講座は、私にもできるでしょうか」と聞くのかをご自身で振り返ってみて欲しいのです。
ビジネスをするなら自分で決断すべき理由
習い事なら自分で決められるのに、ビジネスになった途端に「この講座は私にもできるでしょうか」と聞く人が多いです。そのため、セールスレターやよくある質問のページには、この点について書いてあるのです。
けれども、自分で決める必要があります。なぜならビジネスを始めて行く際、今度はあなたがお客様をリードする立場になるからです。私は “ One step ahead ” 一歩だけ先を行く先輩で良いと思っています。先生になる必要はありませんが、一歩先を進む先輩としてリードしていくことは大切です。しかし、自分自身をリードできない人は、お客様をリードすることもできないですよね。したがって、教材や塾、コンサルティングを購入するかどうかを決断できない人は、自分のお客さんに購入するかどうかの決断を迫ることは難しいです。
たとえば、スタイリストになりたいなと思ってる人が、買い物でお洋服選びに悩んでいるシーンを想像してみてください。スタイリストになることは、少し難しいと感じませんか。できるかできないかは、誰にもわからないです。「あなたならできる」と言ってくれる人がいたら嬉しいかも知れませんが、あなたが行動しなければできないですよね。誰にもその保証はできないので、自分自身の覚悟と決断が大切だと私は思います。
私は深く悩まずに買うこともありますが、それにはいくつもの目的があります。たとえば、教材自体のリサーチを行いたい場合や、セールスのフローを知りたい場合もあります。セールスファネルやメールシーケンス、最終日のメール、買った後のアップセルのオファーやフォローアップなど、教材の学びだけではなく、ビジネスの構造全体をリサーチしたいときにも購入することがあります。もちろん、その講座の目的によりますが、ここでは「この講座を購入して、私に成果が出ますか」という質問に限定して言いますね。私もこのスキルを自分のものにしたいと思い、購入することもあります。講座を購入する際に大切なのは、あのときこの講座を買って良かったと思えるように集中して取り組むことです。
以前のエピソード( # 019 塾やコンサルで全然結果が出ませんでした!)でも言っていますが、ここで間違えて欲しくないのは、最短で結果を出したり、お金を取り戻したりすることが目標ではありません。「このお金をすぐに Pay できました」と言う人もいますが、そういった表現はあまり好きではありません。それは失礼ではないかと思うし、その語感もあまり好きではありません。 Pay できたとか、最短で結果を出そうとすると、本来の道を誤るときがあります。そもそも最短でお金を取り戻すためにではなく、成果を出すために取り組むわけです。ですから、本質を学ぶために、コツコツと深く取り組む覚悟を自分が持てるかどうかだと思います。もしその覚悟が持てない場合は、買わなければ良いと思います。販売者も無理に押し売りはしないはずです。
自分との約束を守るという視点を持つ
「この講座、私にもできるでしょうか」と聞きたい気持ちは、わかる気がします。私もアフィリエイター時代に「これ、買ったとしてどうかな」と同じような疑問を抱いたことがありました。今、8年ほど前の教材のデータを消していますが、その頃は「これを買ったら、私もやっと成果が出せるかな」と思っていたことがあります。その一方で「これを買っても駄目なのでは」と不安になることがあったのです。したがって、誰かに「大丈夫だよ」と未来を保証してもらいたい気持ちもわかる気がします。
しかし、逆の立場に立ってみてください。あなたは他人の未来を保証できるでしょうか。たとえば、あなたが教材やコーチングサービスを販売する場合や、美味しい料理を作った場合でも、100%保証はできないですよね。あまり好きな食べ物ではないかも知れないし、お腹が空いていないかも知れない、たまたま食べる人の気分が良くなかったため、美味しいと感じられない場合があります。相手の好みや状態によって感じ方が違うからです。相手側の要素があるため、保証はできないですよね。
だからこそ、自分自身に約束することが必要です。できるかどうかは自分次第です。他人に未来を保証してもらいたいけど、あなたも他人の未来は保証できません。全部自分次第であることは怖いです。できたら誰かのせいにしたい、と思うこともあるでしょう。教材や販売者、コンサルティングのせいにしたい気持ちはわかります。成果が出せなかった場合、自分が駄目なのではないか、他の人より劣っているのではないかと感じるかも知れません。お金が無駄になるかも知れないと思うと、補償してもらいたくなる気持ちが出てくると思います。
でも大丈夫です。自分で決めて実行するだけです。他のエピソードでもお話しているように、すぐに目に見える成果には繋がらないこともあります。けれども、いつか必ず取り組んだ経験が生きるときが来ます。
私は「あのときのあれはこういうことだったのか!」と今になって思うことが、山ほどあるのです。なぜなら、山ほど教材を購入し、山ほど塾にも入ってきたからです。その中で、少しずつ点と点が次第に繋がり、線が面になり、さらに面が立体になっていく瞬間が段階的に訪れるんですね。逆に言うと、その点さえ作っていない場合もあります。私にはできそうにないからと購入をためらっていると、手元の点自体の経験値が少なくなってしまいます。そうすると、繋がる線も短く、面になることも立体になることも難しくなります。
まとめ:ムダにするもしないも自分次第
「たくさん買いましょう」というわけではありません。さまざまなパターンを見るという意味では多くの教材を買うことも一つの方法ですが、お金を無駄遣いしないためには、明確な目的や覚悟を持って買うことが大切です。そこが不明瞭だと、無駄遣いになってしまいます。自分が何のためにこれを買うのか、どのくらいの期間コミットするのかを考え、決意したら購入することが重要です。すぐに成果が出なかったとしても、そのときの明確な目的や決意はいつか生きてきます。時間とお金を無駄にするかどうかは自分次第です。
私もそうです。最近は 3TB のハードディスクをフォーマットしようと思い整理していますが、 3TB って本当に大きいですよね。以前は動画で教材をもらえることは少なく、基本的に PDF がベースでした。その 3TB とは私の2代目ハードディスクで、その頃やっと動画に切り替わり始めた時期で、ファイルサイズは小さかったです。 PDF の教材は、何百ページあっても50 MB を超えないですよね。動画コンテンツも配布形式でしたが、一つの教材でギガいくことはなかったです。それが 3TB あることを考えると、かなりの量の教材を買ってきたことになります。
それだけ買ってきたからこそ今の私があるとも言えるし、それだけ買ってきた経験から言います。しっかり自分で判断して、決めてください。大丈夫です、自分を信じてください。自分の判断や決断力を信じてください。もし自分が信じられないなら、お客様に自身の商品やサービスを勧められないでしょう。購入の決断から始めて、自分の判断力を養う練習としてみてはどうでしょうか。
ということで「この講座は私にもできるでしょうか」「このコンサルティングを受けて私に結果が出せるでしょうか」といった質問は、これからは自分に対しての問いとして考えていただけたらなと思います。それではまたお目にかかりましょう。