1. クラウドワークスで外注化する流れとは
クラウドワークスで外注化する手順の大きな流れをまず把握しておきましょう。
- クラウドソーシングサイトで自分のアカウントを作る
- 依頼者としてのプロフィールを整える
- 募集文を出し、応募者を採用する(外注費を仮払いする)
- 受け取った成果物を確認して、必要があれば修正してもらう
- 最終成果物を受け取る(検収=納品)
- 検収した段階で納品完了となり、クラウドソーシングサイトに仮払いした外注費が受注者に支払われる
- お互いに評価する(任意)
という流れです。
■参考資料
はじめての方へ クラウドワークスとは
https://crowdworks.jp/pages/guides/new_user
クラウドワークス「よくある質問」も参考にしてください。
https://crowdworks.my.site.com/help/s
【ご注意】本記事投稿時の情報となります。ご覧になるタイミングによって、規約や手順、画面の見え方などが変わっている場合がありますため、最新の情報をご確認ください。
2. クラウドワークスでアカウントを登録する
ここでは、クラウドワークスを例に、アカウント登録をご紹介します。
クラウドワークスでアカウントを登録するには、クラウドワークスのトップ画面にアクセスします。
https://crowdworks.jp
「会員登録(無料)」をクリックすると、何でアカウントを作るかの選択画面が出ます。
手順どおり進めていきましょう。
3.信頼されるプロフィール設定
アカウント名は怪しくない程度の匿名
発注者として登録する場合、アカウント名は怪しくない程度の匿名を使う方が多いです。私もそのようにしています。その理由は、実名で登録した場合、指名検索されたときにクラウドワークスのアカウントも検索結果に表示されることがあるからです。すると、誰からも「どんな案件をいくらで発注しているか」が見えてしまいます。募集案件を非公開にするオプションも用意されていますが、費用がかかる場合もあるので、基本的に自分の案件が見られるものだと思っておくとよいです。
「怪しくない程度の匿名」というのは、クラウドワーカーさんが安心して応募しやすくするためです。あまりにも雑な名前の場合、「捨てアカウントではないか」と不安を抱かせることがあります。詐欺に遭ったり、低単価で搾取された経験のあるクラウドワーカーは私たちが想像する以上に多いようです。したがって、怪しげな匿名にすると、あなたの案件の応募数が伸びない可能性が高くなってしまいます。「自分の家族がクラウドワーカーだったらこのアカウント名の案件に応募するだろうか?」と考えてみるとよいでしょう。
さらに安心してもらう手続き
プロフィール設定のポイントとして、私は以下の2つを明記しています。
- 本人確認
- 発注ルールチェック済み
本人確認手続きは、所定の本人確認書類をクラウドワークスにアップロードすることで完了します。クラウドワークスの他のユーザーに公開されることはなく、プロフィールページに以下のように表示されるだけです。
発注ルールについては、プロフィール編集画面の発注者メニューからチェックテストを受けることで表示されます。「私は発注ルールを理解しています」とアピールするための表示です。
どちらもプロフィールの編集画面からアクセスして手続きを行うことができます。
4.プロフィール文の書き方
プロフィール文の内容については、募集実績がない時期と、何度か募集して受注者からの評価やレビューが揃った時期とを分けて考えるのがおすすめです。
募集実績がない発注者の案件に応募してもらうには…? そう、「この人の案件に応募しても大丈夫」と思ってもらえるような説明文が必要です。私もクラウドワークスを使い始めた当初は所定の文字数いっぱいの説明文を書いていました。
同じプラットフォームで何度か募集して受注者からの評価やレビューが揃うと、それが社会的証明になります。発注者が自己紹介をするよりも、受注者の評価が語ってくれますので、詳細なプロフィール文を書かなくても応募してもらえる確率が高まります。
現在の私のプロフィール文は、会社概要の欄に事業内容を1行書いて、自分のウェブサイトのURLを掲載しているだけです。
どうしても身バレしたくない場合はウェブサイトのURLを掲載できないでしょうから、プロフィール文を充実させることで補いましょう。
プロフィール文以外に注目される項目は以下のものが想定されます。
- アカウント名、アイコン、本人確認済み、発注ルールチェック済み、単価の適切さ、総合評価、評価件数◯件、募集実績◯件、プロジェクト完了率◯%
5. プロジェクト形式とコンペ形式、タスク形式の違い
クラウドワークスの募集形式には、プロジェクト、コンペ、タスクの3つの形式があり、依頼したい仕事を選ぶ段階でどの形式が選択できるかが自動で表示されます。
実際の例を見てみましょう。
「事務・カンタン作業」から「質問・アンケート」のカテゴリを選択すると、プロジェクト形式とタスク形式の2種類から選択できることがわかります。
また、「ネーミング・アイデア」から「ネーミング募集」に進むと、プロジェクト形式とコンペ形式の2種類から選択できることがわかります。
このように、依頼したい仕事を選ぶ段階で、どの形式が選択できるかが自動で表示されます。
それぞれの形式の違いを見てみましょう。
※参考:クラウドワークス公式「3種類の受注形式」
https://crowdworks.jp/pages/guides/employee/index#JobType
プロジェクト形式は契約したワーカーと相談しながら進める方式です。
プロジェクト形式は、仕事を募集し、条件合意が取れたら契約に進む形式です。受注者側が応募する時には実績や経歴などを提出するほか、見積もりを求められることもあります。
また、プロジェクト形式には、固定報酬制と時間単価制があります。
- プロジェクト形式(固定報酬)
- 固定報酬制は、納品や業務の完了に対して報酬が設定される形式です。
- 契約前に、仕事内容や納期、報酬等を擦り合わせ、検収完了後に報酬が支払われます。
- 「ライティング、開発、デザインなど納品ベースのお仕事がしたい」
- プロジェクト形式(時間単価)
- 時間単価制は、報酬が1時間ごとの金額で設定され、実際に稼働した時間にあわせて週ごとに支払われる形式です。
- 「ライティング、開発、デザイン、事務作業など時給制で支払われるお仕事がしたい」
コンペ形式は募集内容に対して応募された多くの提案から選んで決める形式です。受注者であるワーカーは、提案した制作物が採用されれば報酬を得ることができます。ロゴやキャラクターデザイン、キャッチコピーなど、広く提案を募りたい場合に適した方式です。
タスク形式は、用意された設問に回答を入力するだけで、クラウドワークス上で作業をすぐに始められる仕事形式です。アンケートや入力作業など短時間で完了する案件に向いています。
6.どの募集形式を選ぶ?
案件のカテゴリを選んで、複数の募集形式が表示されたとき、何を選べばいいのでしょうか?
発注者視点で見たそれぞれの募集形式と、私が実際に選択した経験のある案件をご紹介します。
プロジェクト形式
プロジェクト形式は1対1で依頼するものに適しています。具体的には、ライティング、開発、デザインなど納品ベースのお仕事を依頼したい場合です。
経験:ブログ記事の作成、ライティング、リライト、動画編集、Kindle原稿作成、Kindle表紙デザイン、契約書作成など
コンペ形式
コンペ形式は、あらかじめ採用時の報酬を提示した上で、ロゴやキャラクターデザイン、キャッチコピーなど複数の提案を集めて、その中から決めたい場合に適しています。ただし「コンペ」という性質上、情報公開度も高まることに注意してください。
経験:Kindle表紙のキャッチコピー、Kindle表紙デザイン
タスク形式
タスク形式は、アンケートなど短時間で完了するお仕事を大量に依頼したい場合に適しています。
経験:◯◯の経験がある専業主婦の方へのアンケート(32円 / 件、100件)
判断基準の一つは予算
先の段落で挙げたように、プロジェクト形式とタスク形式、あるいはプロジェクト形式とコンペ形式が選択肢として表示されたときの判断基準の一つとして、こちらの予算を考えるといいかなと思います。
外注化に慣れていないうちは、自分でできるタスクの単価を決めにくいですよね。できればテストとして低単価で募集したいところです。その場合の私のおすすめはプロジェクト形式です。高予算案件はもちろん、低予算案件はプロジェクト形式(固定報酬制)には人が集まりやすいからです。コンペやタスクは、案件の内容に比して単価が低いと人が集まりにくくて苦労します。おそらくプロジェクト形式に比べてコンペ形式やタスク形式は「一回きり」のイメージが強いことがその要因ではないでしょうか。
クラウドワークスは仕事をしたい人と仕事をしてほしい人のマッチングサイトなので、プロジェクト形式の募集文に「継続の可能性あり」「スキルアップに応じて単価アップさせていただきます」と書いておくことで、低単価で提示していても、長期的に仕事をしたい人とつながれる可能性が高まります。
まとめると、広く提案を募りたいコンペや、アンケートを大量に集めるなどの場合を除いて、基本的にプロジェクト形式で募集すると考えるとよいです。
7.依頼タイトルと募集文の書き方
発注するカテゴリと募集形式を選択したら、依頼タイトルと募集文を書きます。
依頼タイトルは、受注者にとって魅力的なタイトルで目を引くようなものにしましょう。同じような案件で応募者が多いものや、あなた自身が魅力的だと感じるものを参考にするのがおすすめです。
募集文はできるだけ明確に書きます。「この案件ならできそう」「この納期ならできそう」がしっかりと伝わり、「求められるスキルが私にはある(または、ない)」「この単価ならやってみたい」と判断できれば、応募者が増えやすくなります。
具体的には、次の項目を明記するとよいでしょう。
- 5W1Hで整理
- 「何を」「いつまでに」「どんなふうに」「どうしてほしいのか」
- 注意点や制限事項があれば明記する
- 予算設定: 「相場調べ+自分の希望」で幅を持たせる
- クラウドワークスの相場一覧表
- 類似案件を検索して、「仕事の詳細」欄で実際の発注価格を見る
最初は真似をする
募集を繰り返すうちに自分なりの雛形ができていきますが、最初は何をどう書けばいいか戸惑うかもしれません。私も同じでした。今でも初めてのカテゴリで募集するときはどんな募集文を書けばよいか戸惑います。そんなときは、他の案件を参考にします。クラウドワークスの「募集中の仕事一覧」から、似た案件を検索して、いくつかの案件の募集文を文書ファイル等にコピペします。複数の案件の募集文を集めることで、項目が網羅されやすくなります。網羅した上で、不要な項目を削除し、条件を書き換えていくとラクに作成できます。
ワーカーから怪しいと思われないために
クラウドワークスでは受注者から見て「怪しい」と感じられる案件も多いようです。受注者がどんなことで不安を感じるかについては、公式の「みんなのお仕事相談所」が参考になります。
みんなのお仕事相談所
https://crowdworks.jp/consultation
例:契約した後であやしい業者だと気付いてしまった、どうしたらいいでしょうか
https://crowdworks.jp/consultation/threads/11378
8.継続案件は「テスト採用」
初めての外注は小さく始めるのがおすすめです。契約書作成など専門性の高い業務に関わる案件は高単価になりますが、頻繁に発注するわけではないので問題になりません。
継続的にお願いしたいタスクの場合、発注者側も受注者側も、お互いに「お試し」をしてみる段階を設けると継続できそうかどうかがわかります。発注者側は「このワーカーに継続して任せられそうか」を判断できますし、受注者側は「この発注者の指示がわかりやすいかどうか、この単価で続けられそうか」などを判断できます。
実際にクラウドワークスではテスト採用している人が多くいます。
クラウドワークスの「仕事を探す」の検索窓に「テストライティング」「テスト編集」と入力して検索すると、どのように募集しているかがわかります。あなたのカテゴリで検索してみてください。
募集文テンプレートに、私の例を「プロジェクト形式(固定報酬制):テスト採用」として掲載しているので、こちらも参考にしてください。
9.募集文とメッセージの例
募集文をどのように書くかは、他の類似案件を見ればだいたいわかるとお伝えしました。完璧で網羅された募集文を書く必要はなく、応募してもらってからのやり取りで詳細を詰めていくこともできるからです。
ですが、前述の通り受注者側にとっては、クラウドソーシングサイトでは相手の素性がわからない案件に応募する不安も大きいようなので、ひとまずはできるだけ応募してもらいやすいような募集文を書きたいですよね。
そこで、私の事例をアレンジしてご紹介します。「こう書けばたくさんの応募がある!」というわけではなく、あくまでも私はこんなふうに書いています、程度に参考にしていただければと思います。
ここでは、こんな場合について募集文の例をご紹介します。
- プロジェクト形式(固定報酬制):リライト
- プロジェクト形式(固定報酬制):テスト採用
- コンペ形式:キャッチコピー募集
- タスク形式:アンケート
また、スカウト時のメッセージ例もご紹介しておきます。あなたの案件に合わせてアレンジしてください。
- 公開案件に応募が少ない場合
- 公開案件に応募がなく、再募集する場合(案件を公開中)
- 公開案件に応募がなく、再募集する場合(案件を立てない)
参考になれば幸いです。
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