この記事では以下のことについて解説します。
- オファーとは
- 値付けに決まりはない
- オンラインでの一般的なオファーとその価格帯
- 価格設定をシミュレーションしよう
Table of Contents
オンラインビジネスにおけるオファーとは
一般的に、オファーとは「提案」とされていますが、ここでは「このサービスをこの価格でいかがでしょうか?」という意味で使います。
オンラインビジネスにおけるオファーとは、商品やサービスの購入を促すための提案や条件の提示を指します。主に以下のような要素が含まれます。
- 商品・サービスの内容
提供内容と、提供される形態。デジタルコンテンツなのか、グループレッスンなのか、個別セッションなのかなど。
- 商品・サービスの価格設定
基本的な価格設定と、割引価格の設定や分割払いなどの支払い条件の提示。
- 特典の提供
購入意欲を高めるための、商品に付随する特典(プレゼントやサンプルの同梱、関連サービスの無料提供など)の提案。
- 保証の提示
返金保証や無料トライアル期間の設定など、顧客のリスクを軽減する条件の提示。
オファーには上記のような要素が含まれ、顧客に対して商品やサービスの魅力を最大化し、購買意欲を高める役割があります。オンラインビジネスでは、効果的なオファーを提示することが非常に重要視されています。
値付けに決まりはない
あなたが最も知りたいのは値付けの基準やルールではないでしょうか。私も未だに毎回悩んでいるので、その気持ちがよくわかります。
一般的には値付けの基準は以下のように言われています。
- 市場価格の調査:類似のサービスを提供している同業他社の価格設定を調査し、自分のサービスの価格を決定するためのベースラインを設定する
- 価値ベースの価格設定:提供するサービスの価値を顧客がどのように認識するか、その価値に基づいて価格を設定する(価値=どれくらい問題解決・成長・変容するか)
どうでしょう? これを見て「よし、わかった。値付けできる!」と思いましたか?
私は「未だに悩んでいる」と書いた通り、一般的な基準を見ても値付けの悩みからは解放されません。それには大きく3つの理由があるからです。
- 同業他社の価格設定や相場?参考にしてもいいですが、市場やその人ごとのマーケティング戦略を見ないとなぜその価格にしているかがわからないため、一つの商品の価格を見てもあまり参考になりません。
- 基本的に個人が参入しているジャンルは価格破壊が起こっており、相場を見ようとしても想像以上に安価で提供されていることが多いです。その価格帯を基準にしようとすると、必要な金額を稼ぐには量を販売しなければならないことになります。
- 値付けには心理的なブロックが存在します。「こんな値段をつけて売れるだろうか」「こんな高単価で販売したら同業他社に何か言われるのではないか」「私にこんな価格を要求する資格があるだろうか」というふうに。では、安くすればいいかというと、私はそう思っていません。なぜなら、一般的には安くするとコミットメントの低い人やマナーの悪い人が集まりやすくなるからです。あなたなら、980円で買ったものと98,000円で買ったもの、どちらにコミットしますか? ここには正解はなく、あなたがどんなコミットメントをする傾向があるかを考えてください。なぜならあなたに似た人が顧客になるからです。低価格でもコミットできるのか、高単価の方がコミットできるのか。どちらでしょうか。
オンラインビジネスの一般的なオファーとその価格帯
オンラインでの一般的なオファーとその価格帯は商品・サービスの提供形態によって決まります。
- オンラインコース(デジタルコンテンツ)の価格
- グループセッション・グループレッスンの価格
- 個別セッション・個別レッスンの価格
- done for you(業務委託)の価格
では、見ていきましょう。
オンラインコース(デジタルコンテンツ)の価格
オンラインコース(デジタルコンテンツ)の価格を決める要素は2つあります。どこで売るか?ということと、コンテンツ形式です。
オンラインコース(デジタルコンテンツ)をどこで売るかは、大きく2種類あります。マーケットプレイスと独自販売です。
マーケットプレイスの場合は安価になる傾向があります。同業他社の商品と同列に並ぶため、基本的にはそのマーケットプレイスの相場に合わせないと売れにくいからです。
一方で、独自販売の場合は自社ECサイトや自社スクールで販売するため、自由に値付けすることができます。
オンラインコース(デジタルコンテンツ)の価格を決めるもう一つの要素はコンテンツ形式です。文字情報か、音声コンテンツか、動画コンテンツかによって価格帯が変わります。
- e-book(文字情報):2,900円~12,800円
- 音声コンテンツ:eBookと動画コンテンツの中間
- 動画コンテンツ:5,900円~10万円以上のものもある
独自販売の場合は以上が一般的な価格帯です。ただし、先に述べたようにマーケティング戦略や販売戦略によって全く違う価格帯になることがあります。あくまでも目安としてください。
グループセッション・グループレッスンの価格
グループセッション・グループレッスンは、個別セッション・個別レッスンよりも安価です。
個別セッション・個別レッスンは一人に対して時間を割きますが、グループの場合はあなたが割く単位時間において、複数の人数に対してサービスを提供できるからです。同じ1時間でも一人に対してだけでなく、5人や10人に提供することができます。大規模なものであれば100人に提供することも可能です。限られた時間で多くの人にサービスを提供することが可能です。
ただ、対象人数が複数になる分、顧客にとっては一人あたりの価値が低く感じられます。そのため、個別セッション・個別レッスンよりも安価に設定するのが売れやすくなります。ジャンルによって相場は異なるので「グループレッスン 相場 音楽」「グループレッスン 相場 英語」など、【グループレッスン 相場 ジャンル名】で検索するといいでしょう。
個別セッション・個別レッスンの価格
個別セッション・個別レッスンはハイエンド商品として位置付けられることが多いです。個別レッスンは一人に対してあなたの時間を割くからです。
また、セッションやレッスンの時間だけではなく、その準備やフィードバックの作成などにも時間を要するため、高単価商品となるのが一般的です。
done for you の価格
「done for you」というのは「あなたの代わりに全部やりますよ」、つまり、何かを代行するような業務委託を指します。ヒアリングから実装まで工数が多く、難易度の高いものが多いため、高額になりやすいです。
- ウェブサイトの構築:数十万円~
- セールスファネルの実装:数十万円~数百万円
価格設定をシミュレーションしよう
業種によって価格設定は異なりますが、ここではライフコーチを例に考えてみたいと思います。
ライフコーチの単価は幅が広く、一概に言えませんが、一般的な相場は以下の通りです。
- 個人セッションの単価:1回1~2時間で5,000円~3万円程度
- 月額制の個別コーチングプラン:月額1万円~10万円程度
- 企業向けのコーチングサービス:高額になる傾向にあり、1回3~10万円程度
- その他変動する要素
- 経験年数やスキル、ブランド力によっても単価は大きく変わります。
- 内面探索型のコーチングは比較的低単価になりがちですが、実践的なスキルアップ支援型は高単価が設定できます。
- オンラインとオフラインでも単価に違いがあり、オンラインの方が安価な傾向にあります。
- つまり、ライフコーチの単価は5,000円程度から数万円程度が一般的ですが、10万円を超える高額なケースも存在します。経験と実績を積み重ね、ブランディングを確立することで、徐々に単価を上げていくことができるでしょう。
あなたがライフコーチで月に50万円の売上を実現するためには、
- 個別セッションを25,000円で20セッション提供する必要がある
- 月額50,000円のグループコーチングであれば10人のクライアントが必要になる
- 企業向けのコーチングサービスを1回10万円で提供する場合は5回提供する必要がある
という感じになります。
まとめ
価格設定は「永遠の課題」とも言われています。ライフコーチの例を参考にして、ぜひあなたの業種で大まかに考えてみてください。