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オンラインコースビジネスのスケーリング:5つの拡大戦略
オンラインコースビジネスの可能性
さて、私は常々、個人的な経験を特化型ブログに書くのなら、オンラインコースにした方が良いとお伝えしています。そしてPodcastでは、オンラインコースを作成する際に「専門家である必要はなく、資格も必要ない」というところまでお話しました。
ここまでの内容に納得された方は、次にこう質問をすることが多いです。「オンラインコースを提供した後、そのビジネスはどの程度スケールし、拡大展開することができますか?」この問いについて、段階を追ってお話していきたいと思います。
5つの拡大戦略の概要
オンラインビジネスを拡大するための方法は5つあります。
- コースの展開と多様化
- アフィリエイトプログラムとパートナーシップの構築
- サブスクリプションモデルへの移行
- コミュニティの構築
- コンサルティングやコーチングサービスの提供
今回は1つ目の「コースの展開と多様化」についてお話したいと思います。
オンラインコースの作り方:ブログ経験を活かした効果的なコンテンツ制作
オンラインコースの本質を理解する
たとえばあなたがステップファミリーのお母さんだとして(もちろん、お父さんや子どもの立場でもいいですよね)、自分の経験をオンラインコースにするとします。その際、オンラインコースにすると言われると多くの方が「オンラインコース=学習教材」といったイメージを抱き、抵抗感を持つと思うんですね。
しかしブログの動画版と考えれば、すごく気が楽になると思います。英語圏で提供されているさまざまなトピックを扱ったオンラインコースも、そのような感覚で作られています。
必ずしもノウハウやハウツーといった教育的な学習コンテンツでなくてもかまいません。「私の経験はこうだった」「こうした方が多分良かったと思う」「こうして良かった、なぜなら……」といった、ブログに書くような内容で良いのです。皆さん、ブログは気楽に書けるのに「それをオンラインコースにするのとは違う」と言われるのは、おそらく学習教材として捉えてしまうからだと思うんですね。
効果的なコンテンツ形式の選び方
動画コンテンツだけではなく、eBook や PDF といった文字情報で提供するのもいいと思います。ただ、動画コンテンツの方が、あなたの話し方やキャラクター、声に含まれる熱量が伝わりやすく、お客さんとの繋がりや共感を得やすくなると思うので、私は動画コンテンツがおすすめです。
私は顔を出さずに動画コンテンツを作るため、スライドを使って画面収録をしながら声だけでお話しています。そういった方法で十分だと思います。顔出しが苦手だなという方は、顔を出さずに動画コンテンツを作る方法があることを知っておいてください。eBook や音声コンテンツ、動画コンテンツなど、あなたがやりやすい形式を選んでください。
オンラインコースとは、デジタルコンテンツと考えれば良いのです。必ずしも、「勉強するもの」と捉える必要はありません。
オンラインコース展開の戦略:横展開と縦展開で収益を最大化する方法
横展開:多様なニーズに応える
便宜上ここではオンラインコースという用語を使います。オンラインコースにあなたの経験を落とし込む場合、ビジネスとして成功するためには、1つのコースを作って終わりではありません。多様なニーズがあります。1つのコースを公開すると、おそらく受講者から「もっとこんなことを知りたいです」といった、さまざまな角度や切り口で新たな要望が寄せられると思います。
たとえば、私は最初に Udemy というオンライン学習プラットフォームで、WordPress の超初心者さん向けの入門コースを公開しました。このコースは WordPress のインストール方法や初期設定の手順を説明するものでした。このコースを受講した方々からは「初めて WordPress を挫折せずに構築できました」という声が寄せられました。さらに「どうやって記事を投稿したらいいか知りたい」「どうやって記事を書いたらいいのか」「 SEO(サーチエンジンオプティマイゼーション)を活用して検索結果で上位表示する方法を知りたいです」あるいは全く違う角度で「せっかく作った WordPress のサイトの保守管理方法やバックアップの手順を教えて欲しい」「 WordPress を使って今度は LP(ランディングページ)を作りたいです。どんなふうにしたらできますか」など、リクエストも次々と受けました。また「もっとデザイン性の高い WordPress テーマにしたいです。その使用方法を教えてください」といったリクエストも来ました。
このように1つコースを出すと、そこから関連コースの需要が生まれます。多くのコースを作れば作るほど、あなたの収益も上がるし、お客様の期待に応えることもできます。これは「横展開」とも呼ばれ、プラス、受講生さんはあなたのコースを学ぶことによって、だんだんレベルアップしていくんですね。
縦展開:受講生と共に成長する
私は、受講生さんと一緒に成長していくという考え方がとても好きです。1コースを出して「これ以上コースを出していません」と終わりにしてしまう人には、まず横展開をしてもらいます。私自身 WordPress の専門家やエンジニアでも何でもないため、知らないこともあるんですね。そこでリクエストを受けたトピックについて勉強し、自分なりに咀嚼し「こうすれば良いですよ」という形にしてまとめられるようになったら、コースとして公開します。自分が知らないことについても勉強しながらコースを作成する姿勢があれば良いのです。
ですから、知らないことがあっても全く問題ありません。勉強しながらその横展開をし、リクエストに応えていけば良いのです。たとえば、先ほどのWordPressの例でいうと「次はもっと良いデザインにしたいです」というようなレベルアップしたリクエストが来ることがあります。ここが面白いところで、私自身デザインの専門家でもなく、どちらかと言えばセンスがない方です。
しかし、それでも良いデザインにする方法を調べ、見つけた方法でコースを作ります。このやり方であれば私の受講生さん、あなたの受講生さんも、自分より1歩手前にいる人、1歩後ろにいる人たちが受講生さんになるため、必ず役に立つ内容となります。自分よりレベルの高い人は自分の受講生さんにはならないですよね。「この講師、物足りないな」と思って別のコースに行くため、その心配はする必要はありません。このため、自分が勉強して得たことは、必ず自分の受講生さんには役に立ちます。
私のようにセンスがない私でも、WordPress のカスタマイズについて勉強し、それなりの見た目に仕上げる方法をコースにすれば、私の受講生さんには必ず役に立ちます。WordPressの設定ができるという基本から、より見た目の良いデザインの実現までレベルアップしていく縦の展開が可能になるんですね。つまり、横展開と縦展開を両立させ、多くのコースを出していくことが必要です。
成功への道筋:10コース以上作成の重要性とテストマーケティング
コース数と収益の関係
1つや2つコースを出しただけでは、オンラインコースで思ったほど稼げません。受講生さんが集まらず「思っていたのと違うからやめます」という人がいますが、私もそれと同じ罠にはまったことがあります。私は Udemy に3コースを出しました。講師登録をしてから3コースをトントントンと出したものの、その後どうしたら良いかわからなくなり、1年間コースが出せませんでした。当然、売り上げも上がっていきませんよね。3コース出して、月5000円(当時の為替レートで、日本円が1ドル110円ぐらいの頃だったと思います)、良いときでも月1万円ぐらいの売上しかありませんでした。
その後、月20万程の売上になっていくのですが、それはやはりコース数を増やさなければなりませんでした。これは Udemy というプラットフォームが集客やコース作り以外の全般を担ってくれていても、向こうからお客さんが来てくれるような場所にコースを出していてもなお、同じことが言えます。自分のスクールで売りたい場合は、さらに集客の努力も必要です。せっかく集客できたとしても、そこに1コースしかない、あるいは3コースしかない場合、お客さんがその3コースを使ったら終わりになってしまうのです。
買いたくても買うものがないため、できるだけコースの数はたくさんあった方が良く、レベル感も豊富な方が良いと思います。たとえば子育てのトピックで、乳児期の子育て経験をオンラインコースとして出したとします。その後は、2歳、3歳になったとき、小学校や中学校に進学したらどうだった、さらには反抗期や高校受験のことなど、さまざまな段階に対応したトピックを出していけるはずです。
高校卒業するときにも、さまざまな悩みが出てきますよね。子供が働きたいと言っても、高卒ではなく専門学校や大学に行っておけと言う親御さんもいますし、お子さんの考えもさまざまです。あなたの経験で、どのように話し合って決めたのか、どんなことで揉めたとか、担任の先生とどう話し合ったのかなど、さまざまなことがあるでしょうから、それを全部コースにしていけます。
そうすると、ある人は乳児のコースは買わないかもしれませんが、中学生のティーンエイジャーの反抗期にどう対処したかというコースは購入する人もいます。さまざまなお客さんが来てくれるようになると、多様な要望を拾うことができ、あなた自身もコースを作りやすくなります。多くのコースを出すことが、オンラインコースビジネスをスケールさせるための第一歩なのです。
この第一歩はなかなか難しいものですが、ここをクリアすることでこの後が楽になっていきます。オンラインコースである程度の収益を目指すのであれば、まずはあなたのトピックで最低10コース、できれば15コース出す覚悟を決めてほしいと思います。
Udemyのように、向こうから学びたい人が集まってくるプラットフォーム、マーケットプレイスに出す場合でも、自分のスクールでだけ売りたい場合でも同じことが言えます。マーケットプレイスに出すことを嫌う人もいます。自分のスクールでディスカウントされずに売りたい場合、集客も頑張る必要があり非常に忙しくなりますが、やはり10コースから15コース出す方がビジネスとして成立しやすくなります。これは多くのお客さんのニーズを拾えるだけでなく、実際に出してみないと、どのコースが売れるかは分からないという現実に対処するためでもあるんですね。
テストマーケティングの重要性
私も Udemy に、トータルでおそらく35コースぐらい出したことがあります。しかしその中には、売れずに非公開にしたコースもいくつかあります。そのため、現在(ポッドキャスト収録時点)Udemy に公開されているコース数は30コースを切っていると思います。おそらく28か29コースだと思います。これを読んでいただいているタイミングによっては、25コースになっているかもしれませんし、もしかしたら増えて32コースになってるかもしれません。
しかし、全てがテストなのです。苦労してオンラインコースを作っても、マーケットに尋ねてみなければ、そのコースが売れるかどうかはわからないのです。「このコースはどうですか。あなたのニーズに合っていますか。満足していただけますか。購入していただけますか」というようにテストマーケティングをしながら進めていく姿勢でいないと、オンラインコースビジネスってうまくいかないんですね。
スケーリングの秘訣:多様なニーズに応える継続的なオンラインコース制作
2:8の法則を活用する
オンラインコースを作る段階で当然リサーチも行いますが、それでも滑るときは滑るんですよ。その理由が明確なときもあれば、わからないときもあります。テストマーケティングを兼ねてコースを出すので、必ずしも売れるとは限りません。だからこそ、数を出してみないと分からないのです。
2:8の法則と言いますよね。10コースを出して初めて、その2:8がギリギリわかるかわからないかといったところです。10コース無ければ、成功する2つのコースもあまり軌道に乗らない8コースも出てきません。10あって初めて成功する可能性のある2コースが見えてくるかもしれない、といった程度の確率なのです。したがって母数が多ければ多いほど、どのコースやトピックが受け入れられるのかの精度が高まります。これによって、そのテストマーケティングの正答率が上がっていくのです。
継続的なオンラインコース制作の重要性
私も「この路線でいくと良いのかな」と感じるようになるまでには、13コースから14コース、もしくはもう少し多く20コースを出したところで大体の感覚が掴めました。具体的には20コースを出して日の目を見るのは4コース程度。残りの16コースはパラパラ売れるものの、それほど多くは売れないのが現実です。
その16コースも全く役に立たないわけではありません。そのトピックに興味がある人や困っている人には役に立っているのですが、広く多くの人に売れるわけではないのです。したがって、最低でも10コースは出さなければ、スタートラインにも立てないと思ってください。
1コース目、2コース目を作る際には、気持ちの葛藤が非常に大きいと思います。私も同じように葛藤しながら、有料コースを出してきたためその気持ちはよくわかります。しかし、最終的に10から20コースを出さなければならないと考えると、自分の知識を機械的にコース化しなければ、その数を作るのは難しいという感覚はわかると思います。そうなれば、逆にドライに割り切ってコースを作成できるという一面もあるかもしれません。
数を聞くと「20コースもとても出せない」と思うかもしれませんが、大丈夫です。あなたのコースを買ってくれた人から「もっとこんなことを知りたいです」というリクエストが必ず来ます。ですので、安心して作り始めてください。知っていることは全てコースにし、自分の知らないことは勉強してでもコースにする、そのような姿勢で取り組めば、オンラインコースビジネスは必ずスケールします。
まとめ
ということで、オンラインコースビジネスを始めてみたいと思っている方に向けて、どの程度スケールしていくのか、初めに5つのポイントを挙げました。今回はその中の1つ、コースを展開すること、多様化すること、そしてできるだけ多くのコースを出すことについてお話をしました。