1. クラウドソーシングサイトとは
外注化する場合、そのタスクを引き受けてくれる人と出会って契約を交わし、お金のやり取りをする必要があります。直接やり取りする方式を俗に「直契約」や「直取引」と呼びます。
知り合いに仕事を頼むか、紹介してもらえる場合は直契約できますが、たいていの場合、なかなかそんな人と出会うことができません。そこで有効なのがクラウドソーシングサイトです。
クラウドソーシングサイトとは、仕事を依頼したい人とスキルを活かして働きたい人をマッチングするサービスです。発注者と受注者を仲介し、募集・応募や契約、決済を提供してくれるため、手軽に外注化することができます。
クラウドワークス、ランサーズ、ココナラなどが代表的なものです。「スキルを売買するサイト」とも言えます。
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2. クラウドソーシングサイトを使うメリット
クラウドワークスやランサーズは発注者が募集してクラウドワーカーが応募するタイプ、ココナラは受注者が「こんな仕事をいくらでやりますよ」とメニューを出しているのを発注者が購入するタイプであるという違いがあります。
ココナラは受注者が受注できるメニューと価格を提示しており、発注者側がそれを購入します。
クラウドソーシングサイトを使うメリットは、直契約と違ってその度に契約書を締結する必要がないことや、決済の仕組みが整っているなど手間がかからないこと。また、他の案件を見ると相場がわかりやすく、依頼単価を決めやすいこともメリットです。
クラウドソーシングサイトに登録している方は、自分のサービスのフロントエンドとしてサービスを出している場合も多いため、低単価で受注していただけることが多いのも発注者にとってはメリットです。
クラウドワークスやランサーズは発注者が募集するので、ごく小さいタスクから外注化することができます。私は10年以上クラウドワークスを使っており、ブログ記事の一部の作業やデータの集計作業など、1件あたり百円未満のようなタスクをお願いしたことがあります。他にはKindle原稿のepub化や契約書の作成など専門的なタスクをお願いする場合もあり、専門的なタスクになると数万円かかることもあります。それでも直契約より、かなり安価にお願いすることができます。
3. クラウドソーシングサイトを使うデメリット
安価にお願いできるのは事実ですが、クラウドソーシングサイトに払う手数料がかかるのがデメリットの一つです。とはいえ、直契約するなら契約書を作成するなど別の費用が発生します。それよりはトータルコストがずっと抑えられると感じています。
他のデメリットもいくつかあります。後で述べますが、コンペという募集形式があり、コンペ形式の場合、案件が公開されます。つまりどこの誰がどんな案件をいくらで募集して何を採用したかが公開されます。コンペは広く提案を募集する方式なので仕方がないんですね。あなたの立場や依頼したいタスクによっては、これがデメリットになるかもしれません。
次に、規約違反に注意する必要がある点です。クラウドソーシングサイトごとに利用規約があります。代表的なものとして、タスクについてのやり取りはプラットフォーム内でのみ行うなどがあります。細かな点がプラットフォームごとに異なるので、うっかり規約違反をしないよう注意しなければならないのが神経を使うところです。直契約に慣れている人は鬱陶しく感じるかもしれませんが、プラットフォームを使い慣れるにつれてそれほど厄介なこととは感じなくなります。
最後に、単価の問題です。外注化というと、いかに低単価で発注できるかを競うような情報発信を目にすることがありませんか。私が最近驚いたのは「クラウドソーシングサイトで募集したライターさんに無料で書籍の原稿を書いてもらった」とか、「年商◯億円を達成するのに必要なのは毎月たった◯千円の外注費」という文言です。私たちのようなスモールビジネスオーナーはコストを抑えられる方がありがたいです。しかしあまり低単価にしすぎると、まず応募が来なくなります。また、応募があったとしてもまだ駆け出しで、経験値の低い人しか集まらないこともあるでしょう。採用しても成果物のクオリティが低いことが想定されます。冒頭でもお伝えしたように、本コースでは、「外注さんを安く買い叩くのではなく、安心してお任せできるクラウドワーカーさんと出会って長くお付き合いすること」を目標にしています。ある程度のクオリティが欲しければ、それに見合う単価を設定することをおすすめします。
また、クラウドソーシングサイトごとに使い勝手が異なります。これについてはあなたの依頼したい案件との相性があるので、複数のプラットフォームを何度か試してみて、使いやすいところを選ぶとよいでしょう。
本記事では多くの人が使っているクラウドワークスを例に、具体的な手順を説明してまいります。