1. 応募者の見極めポイント
応募してくれた人の中からどんな人を採用するか、何を判断基準にすればいいかは迷うものです。私がおすすめする見極め方は二点あります。一つはプロフィールページ、もう一つは応募文です。
応募者のプロフィールページ
応募者のプロフィールページを見に行き、次の項目を確認します。
- サマリー:自己紹介文、最終ログイン日時、本人確認済み、NDA締結済み、ステータス(忙しいかどうか)、総合評価、受注実績、プロジェクト完了率、職種、時間単価、稼働可能時間、ウェブ会議の可否
- 評価
- 実績
- 職種
- スキル
- ポートフォリオ
実績がまだない方については、「実績がないからお断り!」と決める前に、登録日を見てみてください。クラウドワークスに登録してまだ間もない場合は、あなたが募集した案件が初案件かもしれません。他のクラウドソーシングサイトでは実績がある場合もあります。
応募文を見る二つの視点
次に見るべき点が応募文です。応募文は二つの視点で確認します。
まず、前提として、応募文に必要事項のヌケモレがないかを見てください。「◯◯について応募文に書いてくださいね」と募集文に書いているにもかかわらず、その項目にヌケモレのある人は、その後の案件進行においても指示の見落としが発生する確率が高いことが予想されます。
ヌケモレがない方については、「質問にどれくらい丁寧に答えてくれているか」など、コミュニケーションの質や相性を見ることをおすすめします。案件によりますが、「指示すれば納品を待つだけ」ということはなく、案件進行中にコミュニケーションをとる場面が出てきます。案件におけるスキルがいくら高くても、テキストコミュニケーションの取りにくい人とお仕事をするのはストレスになります。どんな人なら気持ちよく案件を進めていけるかという視点も持っておくとよいでしょう。
2. クラウドワークスで応募が集まらない場合の対処法
募集文を公開しても応募者がなかなか集まらないこともあります。このときの対処法は二つ。スカウトすることと、いったんその案件の募集を終了して条件を変えて再募集することです。
スカウトする
スカウトは、案件を公開した状態でこちらからワーカーを探し、「この人良さそうかも」と思った人に声をかけることです。クラウドワークスにはショートメッセージを送る機能があります。ショートメッセージで、「この案件を募集中なのですが…」と打診して案件を見てもらうのです。その文章のテンプレートも用意されていますので、条件が合えば契約に進めていくことができる、おすすめのやり方です。
では、どうやってそのワーカーを探すか?ですが、同じような案件で終了したものをクラウドワークスで検索し、その案件を受注したワーカーのプロフィールページを見に行きます。受注したワーカーだけで足りない場合は応募したワーカーも候補に入れます。そして次に述べる項目を確認し、自分の募集案件に合うかどうかを判断します。
スカウト前に確認する項目(ワーカーのプロフィールページ)
- サマリー:自己紹介文、最終ログイン日時、本人確認済み、NDA締結済み、ステータス(忙しいかどうか)、総合評価、受注実績、プロジェクト完了率、職種、時間単価、稼働可能時間、ウェブ会議の可否
- 評価
- 実績
- 職種
- スキル
- ポートフォリオ
再募集する
募集期間が終わるまで待っても応募がない場合もあります。または、スカウトする中で、「この条件では難しそうだ」とわかる場合があります。例えば単価が低すぎるなど。その場合、募集中の案件での成約を諦めて、条件を変えて再募集する方法があります。募集中の案件を管理画面から終了するか、募集期間が満了となるまで待ってから再募集するか、どちらでも構いません。
再募集する際は、修正点がわかっていればその点を修正して再募集します。応募がない理由はたいてい「見つけてもらっていない」または「魅力的に感じにくい」「案件の詳細がわからない」こと。ですから、次の点を重点的に見直します。
- タイトルを魅力的に
- 募集文をより具体的に
- カテゴリやタグ設定の最適化
- 可能な範囲で予算や納期の見直し
AI(ChatGPT/Gemini)を使って、募集文を補足したりブラッシュアップするのもよいでしょう。
3. 採用前に行うこと
応募者が現れたら、そのワーカーのプロフィールページを確認します。
採用前に確認する項目
採用前に確認する項目(ワーカーのプロフィールページ)
- サマリー:自己紹介文、本人確認済み、NDA締結済み、ステータス(忙しいかどうか)、総合評価、受注実績、プロジェクト完了率、職種、時間単価、稼働可能時間、ウェブ会議の可否
- 評価
- 実績
- 職種
- スキル
- ポートフォリオ
スカウトした人から条件交渉を求められたら
スカウトした人から条件交渉を求められたら、可能な範囲ですり合わせをします。条件が合わないのは、納期、修正回数、コミュニケーション形式、単価が多いです。単価以外は、許容できる部分は許容するのがおすすめです。
予算をオーバーする場合の二つの対処法
ワーカーが希望する単価が予算をオーバーする場合は、二つの対処法があります。こちらが提示する単価の中で可能な範囲で作業してもらうこと、または他のワーカーを探すことです。
外注化に慣れていないうちは小さく始めるのがおすすめです。長期的に業務の一部を担ってくれる人を探している場合、単価を上げると外注化を継続しにくくなるからです。
何人かスカウトしてみると予算内で引き受けてくれる人に出会うこともあるので、根気よく声をかけていきましょう。最初から長期間継続を前提にするのではなく、前述した「テスト採用」の気持ちで気軽にやってみてください。
4.契約を交わす手順
採用するワーカーを決めたら、契約を交わす段階に入ります。クラウドワークスにおいては、条件提示、双方の同意、発注者の仮払いと進めていくようになっています。
仮払いすると業務を開始できる
提示した金額に双方が同意すると、発注者が報酬を仮払いできる段階になります。いくつかの決済方法が用意されているので、都合のよいものを選んで仮払いしてください。発注者が仮払いすると、その金額がクラウドワークスにプールされた状態になります。これは「検収」という発注者が納品完了を認めるまでクラウドワークスにプールされ、受注者に支払われないしくみです。仮払いが完了すると、ワーカーとコミュニケーションをとって業務を開始することができます。
少しわかりにくいのが、「提示した金額に双方が同意する」という部分です。私は発注者として金額を提案しているので、受注者側が同意してくれれば仮払いに進むことができる…と未だに思ってしまいがちです。ですが、受注者、発注者の双方が「同意する」のボタンをクリックしない限り、仮払いに進むことができません。「同意する、と意志を明示する動作が必要である」と覚えておくといいかもしれません。
※参考:プロジェクト形式(固定報酬制)の仕事依頼の流れ