ビジネスの仕組み化や「自動化」という言葉が飛び交う昨今ですが、果たして「何でも自動化すればいいのか?」という点について、私の考えをお話ししたいと思います。
私はこれまで、ClickFunnels(クリックファネル)やTeachable(ティーチャブル)、ConvertKit(現在はKit)、Deadline Funnel(デッドラインファネル)など、さまざまなツールを組み合わせて販売の自動化を実践してきました。現在はそれらを「systeme.io(システムアイオー)」で一元化しています。
長年「セールスファネル」や「自動化」に携わってきた私ですが、実は「誰もが自動化を導入すべきか」と問われると、必ずしもそうではないと考えています。
1. 自動化の基本:DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の流れ
自動化を理解するために、まずはDRMのステップをおさらいしましょう。基本は「集客・教育・販売・アフターフォロー」の4段階です。
- 集客(認知・登録): 私の定義では、メールアドレスをいただくこと(オプトイン)を集客としています。「こちらから案内を送ってもいいですよ」という同意をいただく段階です。
- 教育(ナーチャリング): 自分の想いやサービスの価値観を伝え、信頼関係を築くプロセスです。ここをステップメールで自動化します。
- 販売: 「この商品があなたの課題にフィットするかもしれません」と提案し、購入いただく段階です。
- アフターフォロー: 購入後に「進捗はいかがですか?」と声をかけたり、リピート購入の提案をしたりする段階です。
2. 自動化のメリットを痛感した「お月謝」の事例
私がコンサルティングをさせていただいた先生方の事例をご紹介します。
ある語学教室の先生は、毎月のお月謝を「手渡し」で受け取っていました。
オンラインビジネスの世界にいる私からすると驚きでしたが、手渡しだと「領収書の作成」「銀行への入金作業」といった事務手間が膨大になります。これをクレジットカード決済による自動引き落としに変えるだけで、先生の事務負担は劇的に減りました。
また、ある手芸や生け花の先生の事例では、材料の準備が問題になっていました。
「来月はA、B、Cどのメニューにしますか?」と事前に希望を聞いて材料を揃えるのですが、当日になって「やっぱりBにしたい」と言い出す生徒さんや、欠席する方が出てしまい、余った材料が先生の損失になっていたのです。
そこで、「事前に決済を済ませ、メニューを確定させる」というルールをシステムで自動化しました。「ルールに合わない方はお断りする」という姿勢を持つことで、先生の精神的な負担と経済的な損失をゼロにすることができたのです。
こうした「事務作業」や「ルールの徹底」に関わる部分は、積極的に自動化すべきポイントです。
3. 「自動化しない方がいい」ケースとは?
一方で、何でもかんでも自動化・ファネル化するのは危険です。特にコーチングやコンサルティングなど、セッション(対面)を重視する業態の方は注意が必要です。
お客様との生身のコミュニケーションに価値がある仕事において、いたずらに自動化を進めすぎると、かえって大切な信頼関係を損ねてしまうことがあります。相手の状況に合わせて柔軟に対応すべき部分は、あえて「手動」を残しておくのが正解だと考えます。
4. 自動化の絶対条件:ライブで売れないものは自動でも売れない
これは私が今でも大切にしているルールですが、「ライブ(手動)で売って、売れないものは、自動化しても絶対に売れない」ということです。
まずはライブ配信やメルマガでの直接募集などでセールスをしてみて、実際に売れること、そして購入者から高い評価をいただけること。この「再現性」が確認できて初めて、自動化のステップに進むべきです。
「忙しくて手が回らないから自動化する」のは正しいですが、「売れないからシステム(自動化)に頼る」のは順番が逆なのです。
5. 信頼を維持するための「メルマガ」活用術
自動化の仕組み(ステップメール)が動いていても、それだけで終わらせない工夫も大切です。
メールボックスを見て、「この人、誰だっけ?」と思われてしまったらおしまいです。
私は普段のメルマガは、できるだけリアルタイムで書くようにしています。季節感や、今自分が取り組んでいることの報告などを送ることで、「忘れられないための関係性」を維持しています。
365日分のメールを事前にセットしておく方法もありますが、私は「定期的なお手紙」として、手動(または配信予約)での発信をするスタイルを推奨しています。
まとめ:自分に合った「自動化」を設計しよう
オンラインビジネスではかなりの範囲が自動化できます。
- YouTubeの概要欄からLP(オプトインページ)へ誘導する。
- 登録直後に「プレゼント」を自動返信で届ける。
- その後のナーチャリング(教育)をステップメールで行う。
- トリップワイヤーファネルで読者から顧客へ転換する。
- 決済からサンクスページ(購入完了)への遷移を自動化する。
これらは非常に便利ですが、あなたのビジネスモデルや、ターゲットとするお客様の層によって、最適なバランスは異なります。
「みんながやっているから」と焦る必要はありません。まずはご自身のビジネスの工程を書き出し、「どこを自動化したら楽になるか?」「どこはお客様と直接触れ合うべきか?」をじっくり考えてみてください。
自動化やセールスファネルについて、もし分からないことや悩みがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね。
それでは、またお会いしましょう。
note:https://note.com/nakano_notes/n/n59d8b9cbf2a8